【J Allergy Clin Immunol】抗alarmin療法が重度喘息の増悪抑制に効果
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1年前

【J Allergy Clin Immunol】抗alarmin療法が重度喘息の増悪抑制に効果

【J Allergy Clin Immunol】抗alarmin療法が重度喘息の増悪抑制に効果
Suらは、 非2型および2型の重症喘息患者における抗alarmin療法の効果を変量効果ペアワイズメタ解析で検討。 その結果、 抗alarmin療法は喘息の増悪を抑制し、 特に高好酸球数の患者において肺機能の改善することが確認された。 この研究結果はJ Allergy Clin Immunol誌において掲載されている。 

📘原著論文

Anti-epithelial-derived cytokines for severe asthma: Systematic review and meta-analysis. J Allergy Clin Immunol. 2023 Jun;151(6):1566-1576. PMID: 36871917

👨‍⚕️監修医師のコメント

やはり、 従来の治療法に対するad onとして抗alarmin療法の有効性の研究成果が求められます。

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背景

上皮由来サイトカインに対する治療法が大規模無作為化試験で検証されており、 非2型および2型の重度喘息に有効である可能性が指摘されている。

研究デザイン

方法

重症喘息における抗alarmin療法を扱ったランダム化比較試験のランダム効果ペアワイズメタ解析を行った。  高好酸球を300個/μL以上、 低好酸球を300個/μL未満と定義した。

データソース:Medline、 Embase、 Cochrane Central Register of Controlled Trials、 Medline In-Process、 Web of Science

研究結果

喘息の年間増悪率

高好酸球数群で、 喘息増悪率を減少させた (RR 0.33、 95%CI 0.28-0.38、 確実性:中程度)

一方、 低好酸球数群では減少率は低下した (RR 0.59、 0.38-0.90、 確実性:低い)

1秒量 (FEV₁) の改善

高好酸球数群のFEV₁を改善した (平均差218.5mL、 95%CI 160.2-276.7、 確実性:高い) 

一方、 低好酸球数群で改善はみられなかった (平均差68.8mL、 95%CI 22.4-115.2、 確実性:中程度)

血液中の好酸球数、 総IgE、 一酸化窒素の部分排泄量の減少

血液中の好酸球数、 総IgE、 一酸化窒素の部分排泄量の減少も確認された。

結論

抗alarmin療法は、 重症喘息患者、 特に高好酸球数群における肺機能の改善と増悪の抑制に有効であることが示された。 一方、 低い好酸球数を有する患者における効果の確実性は定かではなかった。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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