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53日前

【NEJM】「人工膵臓」 は標準治療よりもHbA1c低下と関連 (1型糖尿病)

Russellらは, 6歳以上の1型糖尿病患者を対象に, 人工膵臓の有効性と安全性を検討する多施設共同無作為化試験を実施. その結果, 人工膵臓の使用は標準治療よりもHbA1c値の低下と関連していたことが明らかとなった. 本研究はNEJM誌において発表された. 

📘原著論文

Multicenter, Randomized Trial of a Bionic Pancreas in Type 1 Diabetes. N Engl J Med. 2022 Sep 29;387(13):1161-1172.PMID: 36170500

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本研究のResearch Summaryを是非ともご一読ください. そのイラストには未来像が描かれていると思います. もちろん簡略化がさらに必要かと思われます.


背景

現在市販されている半自動インスリン投与システムは, まず初めに個別のインスリンレジメンを必要とし, かつ日常的な糖質制限食の継続が必要である.

一方、 人工膵臓 (人工膵臓) は個人の体重のみで初期設定され, 全自動のインスリン投与が可能となる.

研究デザイン

対象と方法

6歳以上の1型糖尿病患者を以下の2群に2:1の割合で無作為に割り付けた. 
  • 人工膵臓群:219名
インスリンアスパルトまたはインスリンリスプロによる人工膵臓治療
  • 標準治療群:107名
非盲検リアルタイム持続グルコースモニターによる任意のインスリン投与法と定義

評価項目

  • 主要評価項目:13週時点のHbA1c値.
  • 副次評価項目:持続血糖モニタリング (CGM) で評価した血糖値が 54 mg/dL未満であった時間の割合.

研究結果

有効性評価

HbA1c値低下は人工膵臓群で有意

  • 人工膵臓群:7.9%→7.3%
  • 標準治療群:変化せず (7.7%→7.7%)
13週時点の調整差 -0.5%ポイント, 95%CI -0.6--0.3, P<0.001

CGMで評価した血糖値が54mg/dL未満であった時間の割合は, 両群間で有意差がなかった.

13週時点の調整差 0.0%ポイント, 95%CI -0.1-0.04, 非劣性に対してのP<0.001

安全性評価

重度低血糖の発生に有意差なし (P=0.39)

  • 人工膵臓群:100人年当たり17.7 件
  • 標準治療群:100人年当たり10.8 件

DKAは両群とも発生しなかった.

結論

1型糖尿病の成人および小児を対象としたこの13週間の多施設共同無作為化試験において, 人工膵臓の使用は標準治療よりもHbA1c値の低下と関連していた.

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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