海外ジャーナルクラブ
11時間前

Thakuriaらは、 メルケル細胞癌 (MCC) を対象に、 再発監視における循環腫瘍DNA (ctDNA) 検査とMCCポリオーマウイルス (MCPyV) オンコプロテイン抗体検査 (以下、 MCPyV抗体検査) の精度を多施設共同コホート研究で比較した。 その結果、 ctDNA検査はMCPyV抗体検査と比べてMCCの再発検出における精度が高いことが示された。 研究結果はJAMA Dermatologyに発表された。
検査実施時期や画像検査の頻度が医療機関や担当医によって異なっていたこと、 さらに両検査が45日以内に実施された症例のみを対象としたことから、 選択バイアスが生じた可能性があります。
MCCは再発率が約40%と高い。 臨床で利用可能な2種類の血液腫瘍バイオマーカーを調べるctDNA検査とMCPyVオンコプロテイン抗体検査のうち、 再発の検出において精度がより高いのはどちらなのかを明らかにすることは重要である。
本研究は米国の3施設 (Stanford、 Dana-Farber Brigham、 University of Washington) で実施された多施設共同コホート研究である。 病期I~IVのMCC患者を対象に、 2020年4月~2024年3月に再発監視目的でctDNA検査とMCPyV抗体検査の両検査を継続的に実施した*。
主要評価項目は臨床的再発とし、 各検査について陽性的中率 (PPV)、 陰性的中率 (NPV)、 ハザード比 (HR) を評価し比較した。
169例 (男性109例 [64%]、 女性60例 [36%]) でctDNAとMCPyV抗体検査の両検査のセットが703回実施された (検査間隔中央値96日)。 追跡期間 (中央値483日、 IQR 274-714日)に32例で計36件の臨床的再発が確認された。
365日時点のPPVは、 MCPyV抗体検査の52% (95%CI 32%-71%) と比べて、 ctDNA検査では73%(95%CI 58%-85%)と有意に高かった(p=0.02)。 また、 90日時点のNPVも、 MCPyV抗体検査の97%(95%CI 95%-98%)と比べて、 ctDNA検査では99%(95%CI 98.8%-100%)と有意に高かった(p=0.001)。
再発に対するHRはctDNA検査で47.9 (95%CI16.5-139.0)、 MCPyV抗体検査で7.3 (95%CI3.8-13.9) で、 HR比は6.6 (95%CI2.5-41.0, p<0.001)であり、 MCPyV抗体検査と比べてctDNA検査は再発をより強く予測することが示された。 一方、 ctDNA検査とMCPyV抗体検査の併用による再発の検出数は、 ctDNA単独と比べて1件の増加にとどまることも示された。
著者らは、 「MCCの再発の検出において、 ctDNA検査はMCPyV抗体検査と比べて精度が高く、 大半のMCC患者の監視やリスク層別化においてMCPyV抗体よりも信頼できる指標と考えられる」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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