海外ジャーナルクラブ
9日前

大阪大学循環器内科学の外海洋平氏らは、 心房細動を有しPCIを受ける患者を対象に、 術後の抗血栓療法として経口抗凝固薬と抗血小板薬の併用期間を1ヵ月とした場合と12ヵ月とした場合を、 多施設共同非盲検無作為化比較試験OPTIMA-AFで比較した。 その結果、 12ヵ月後の死亡または血栓塞栓症の発生率は1ヵ月併用群5.4%、 12ヵ月併用群4.3%であり、 1ヵ月併用群の非劣性が示された。 一方、 大出血または臨床的に重要な非大出血の発生率は1ヵ月併用群4.5%、 12ヵ月併用群8.8%で、 1ヵ月併用群で有意に低かった。試験結果はLancetに発表された。
PCIのほぼ全例で血管内イメージング (OCTまたはIVUS) を使用しており、 これは海外では一般的ではないため、 血管造影主体のPCIを行う施設への一般化には限界があります。
心房細動を有する患者のPCI後の2剤抗血栓薬併用期間については、 依然として至適期間が明らかされていない。 本試験は、 こうした集団においてPCI後に経口抗凝固薬と抗血小板薬の併用期間を1ヵ月間とした場合と12ヵ月間とした場合の有効性と安全性を比較することを目的とした。
本試験は日本の75施設で実施された多施設共同非盲検無作為化比較試験である。 対象は、 非弁膜症性心房細動を有し、 CHADS2スコア1以上で、 慢性冠症候群または不安定狭心症に対して血管内イメージングガイド下でPCIを受け、 PCI後に直接経口抗凝固薬 (DOAC) の投与が予定されている20歳以上の患者とした。 患者は以下の2群に1:1で無作為に割り付けられた。いずれの群も規定期間の併用投与を終えた後はDOAC単剤療法に移行した。
有効性主要評価項目は12ヵ月後の死亡または血栓塞栓症の複合、 安全性主要評価項目は12ヵ月後の大出血または臨床的に重要な非大出血とした。 有効性の非劣性、 安全性の優越性、 有効性の優越性を固定順序で検定した*。
全解析対象は1,079例 (1ヵ月併用群542例、 12ヵ月併用群537例) で、 年齢中央値は76歳 (IQR 70-81歳)、 225例 (21%) が女性であった。 CHADS2スコア中央値は2 (IQR 2-3)、 追跡期間中央値は540日 (IQR 517-559) であった。
有効性主要評価項目 (死亡または血栓塞栓症の複合) は、 1ヵ月併用群で29例、 12ヵ月併用群で23例に発生し (Kaplan-Meier推定値はそれぞれ5.4%、 4.3%、 絶対差1.1㌽、 95%CI -1.5 ~ 3.6、 HR 1.25、 95%CI 0.73-2.17)、 12ヵ月併用群に対する1ヵ月併用群の非劣性が示された。 一方、 有効性について1ヵ月併用群の優越性は示されなかった。
主要安全性評価項目 (大出血または臨床的に重要な非大出血) は、1ヵ月併用群で24例、 12ヵ月併用群で47例に発生し (Kaplan-Meier推定値はそれぞれ4.5%、 8.8%、 絶対差 -4.4㌽、 95%CI -7.3 ~ -1.4、 HR 0.50、 95%CI 0.30-0.81、 p=0.0041)、 1ヵ月併用群では12ヵ月併用群と比べて出血リスクが有意に低いことが示された。
著者らは、 「血管内イメージングガイド下でPCIを受けた、 主に慢性冠症候群を有する心房細動患者において、 1ヵ月間の2剤抗血栓薬併用後にDOAC単剤療法へ移行する戦略は、 死亡または血栓塞栓症の抑制で12ヵ月間の併用投与に対して非劣性であった。 また、 この戦略は12ヵ月後の大出血または臨床的に重要な非大出血を減少させ、 全体として良好な臨床プロファイルを示した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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