海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

Labakiらは、 肺のサブボリュームごとに、 病変構成比に基づき重症度をTier 0 (正常) -3 (重度) に分類するelastic parametric response mapping (ePRM) を開発し、 病変の可逆性の評価の可能性を検討した。 その結果、 Tier 1に分類されたサブボリュームの半数以上は、 5 年時点でTier 1に留まるかTier 0へ戻り、 可逆性を有する可能性が示された。 試験結果はThorax誌に発表された。
追跡期間中に参加者が受けた薬物療法および非薬物療法を考慮していない点はlimitationです。
現在の胸部CTは慢性閉塞性肺疾患 (COPD) の表現型分類を改善する一方で、 局所肺実質における空間的変動性や、 病変の可逆性の可能性は捉えられていない。
Genetic Epidemiology of COPD研究の参加者のCT画像にelastic principal graphing*を適用し、 elastic parametric response mapping (ePRM) を開発した。 ePRMは、 肺の小領域 (サブボリューム) ごとに正常肺、 肺気腫、 小気道疾患、 実質疾患の構成比に基づき分類する段階的スコアリングシステムである。
スコアは、Tier 0 (正常) -3 (重度) およびOp Tier (肺の混濁) に分類される。
縦断データを有する3,631例を対象とし、 サブボリュームのTier分類および平均Tier位置 (Tierを正常寄り/病変寄りに分類) の5年間の変化、 およびそれらと1秒量 (FEV₁) 変化との関連性を評価した。 解析はベースラインのスパイロメトリーにより、 気流閉塞なし、 GOLD1–2、 GOLD3–4に層別化して行った。
Tier 0のサブボリューム割合は気流閉塞の悪化とともに減少し、 Tier 2および3では増加していることから、 ePRMは病勢進行を正しく反映していた。
Tier 1の割合はGOLD1/2 (25.7%) とGOLD3/4 (28.1%) で同等であり、 Tier 1に分類されたサブボリュームの半数以上は5年時点でTier 1に留まるか0へ戻り、 可逆性の可能性が示された。
ベースライン時の平均Tier 1位置が 「病変寄り」 に分類された場合、 気流閉塞なし・GOLD1/2・GOLD3/4いずれの群でも、 5年後により進行したTierへ再分類されることが予測された。
なお、 いずれの群でもTier 1に留まる割合が高いとFEV₁低下は少なかった。
著者らは、 「CT ePRMは局所肺組織の可逆性有無の分類を可能にした」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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