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66日前

【NEJM】オープンソースの自動インスリン投与システムで1型DM患者の血糖値改善

Burnsideらは, 1型糖尿病 (T1DM) 患者97名を対象に, オープンソースの自動インスリン投与 (AID) システムの有効性と安全性を検討する多施設共同オープンラベル無作為化比較試験を実施. その結果, T1DMの小児および成人において, オープンソースのAIDシステムの使用は, センサー付きインスリンポンプの使用よりも, 血糖値が目標範囲にあった時間の割合が有意に高かった. 本研究は, NEJM誌において発表された. 

📘原著論文

Burnside MJ, et al, Open-Source Automated Insulin Delivery in Type 1 Diabetes. N Engl J Med. 2022 Sep 8;387(10):869-881.PMID: 36069869

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

現在臨床で使われているAIDシステムは, メーカーが商業目的に開発・販売したシステムが多くを占めています. それに対して, オープンソースAIDシステムは糖尿病患者らがプログラムを公開・共有し修正を重ねてきたシステムであり, カスタマイズを可能にしています.


背景

オープンソースの自動インスリン投与 (AID) システムは, 多くのT1DM患者に使用されている. したがってオープンソースのAIDシステムの有効性と安全性に関するデータが必要である.

研究デザイン

  • 小児 (7~15歳) と成人 (16~70歳) の1型糖尿病患者を1:1の割合で以下の群に割り付け.
  • AID群 (オープンソースのAIDシステム) :44名
  • 対照群 (センサー付きインスリンポンプ) :53名
  • AIDシステム:AndroidAPS 2.8の修正版
  • ユーザーインターフェース:Androidスマートフォンアプリケーションを持つ, DANA-iインスリンポンプとDexcom G6 CGMの組み合わせ.
  • 主要評価項目:155日目から168日目 (試験の最後の2週間) の間に, 目標血糖値の範囲である70-180mg/dL (3.9-10.0mmol/L) にいた時間の割合.

研究結果

  • 目標範囲内の平均 (±SD) 時間
  • AID群:61.2±12.3%から71.2±12.1%に増加
  • 対照群:57.7±14.3%から54.5±16.0%に減少
調整差 14ポイント, 95%CI 9.2-18.8, P<0.001
  • 年齢による治療効果はなかった (P=0.56) .
  • AID 群の1 日あたりの目標範囲内での滞在時間は, 対照群よりも 3 時間 21 分長かった.
  • 両群とも, 重度の低血糖や糖尿病性ケトアシドーシスは発生しなかった.
  • AID群では, 接続の問題により2名の患者が試験から離脱した.

結論

T1DMの小児および成人において, オープンソースのAIDシステムの使用は, センサー付きインスリンポンプの使用よりも, 目標血糖値の範囲にある時間の割合が有意に高かった.

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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