海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前
Schwarzらは、 切除可能な膵管腺癌患者153例を対象に、 術前療法 (mFOLFIRINOX、 FOLFOX) の有効性および実施可能性を第II相多施設共同無作為化非比較試験PANACHE01-PRODIGE48で検討した。 その結果、 mFOLFIRINOX群の70.8% (90%CI 60.8-79.6%)、 FOLFOX群の68% (同55.5-78.8%) が治療を完遂した。 1年全生存 (OS) 率はそれぞれ84.3% (90%CI 75.3-90.9%)、 71.4% (同59.0-81.8%) であり、 FOLFOX群は中間解析での有効性基準を満たさず、 中止となった。 1年無イベント生存 (EFS) 率は、 mFOLFIRINOX群が51.4% (95%CI 41.0-64.3%)、 FOLFOX群が43.1% (95%CI 31.3-59.5%)、 対照群 (先行手術) が38.7% (95%CI 24.1-62.0%) であった。 術前治療両群の安全性プロファイルは良好であった。
当初、 フランスの外科医の間では術前療法に対して否定的な見方がされており、 登録の妨げとなっていましたが、 その後、 術前療法の有効性が示されるにつれ局所進行膵癌の患者の多くが試験に組み入れられることなく、 術前FOLFIRINOX療法を受けるようになったようです。
切除可能境界型膵臓癌 (BR膵癌) の術前療法 : 3試験の比較
【JAMA Oncol】膵腺癌、 術後補助化学療法のOS改善効果は?
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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