HOKUTO編集部
2ヶ月前

2025年12月9~12日に米国・テキサス州で開催されたサンアントニオ乳癌シンポジウム (SABCS 2025) の注目演題について、 HOKUTO編集部のレポート記事をまとめて掲載いたします。
臨床的T1-2N0期の浸潤性乳癌を対象に、 センチネルリンパ節生検 (SLNB) 省略の非劣性を評価した第III相無作為化比較試験BOOG 2013-08の結果から、 5年領域再発非生存率 (RRFS) において、 SLNBを実施した群に対する非劣性が示された。
エストロゲン受容体 (ER) 陽性HER2陰性の低リスク非浸潤性乳管癌 (DCIS) を対象に、 手術を行わずタモキシフェン (TAM) 単独療法を実施する有効性を評価した単群検証的試験LORETTA (JCOG1505) の結果から、 主要評価項目である5年同側浸潤癌累積発生割合 (IPIC) は前設定閾値を達成しなかったものの9.8%と低値であった。 また腫瘍径≧2cmが同側浸潤癌発生リスクと関連することが示されたことから、 慎重な症例選択を行うことで非切除・タモキシフェン単独療法が治療選択肢となる可能性が示唆された。 名古屋市立大学臨床研究戦略部 特任教授の岩田広治氏が発表した。
内分泌療法 (ET) 後で初回化学療法の適応となるホルモン受容体陽性HER2陰性 (HR+/HER2-) の切除不能局所進行または転移性乳癌を対象に、 抗TROP2抗体薬物複合体サシツズマブ ゴビテカン (SG) の有効性および安全性を、 担当医師選択の化学療法 (TPC) と比較評価した国際多施設共同第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験ASCENT-07の結果から、 PFSの有意な改善は認められなかった。
導入化学療法後に病勢進行が認められないHER2陽性転移性乳癌において、 抗HER2抗体トラスツズマブ+ペルツズマブによる維持療法への、 HER2選択的チロシンキナーゼ阻害薬tucatinib上乗せの有効性および安全性について評価した第Ⅲ相無作為化比較試験HER2CLIMB-05の結果から、 PFSが有意に改善した。
エストロゲン受容体 (ER) 陽性HER2陰性早期乳癌の術後内分泌療法において、 次世代経口選択的エストロゲン受容体分解薬 (SERD) giredestrantの有効性および安全性について、 標準内分泌療法を対照に評価した第III相無作為化比較試験lidERA Breast Cancerの結果から、 浸潤性疾患のない生存期間 (IDFS) が有意に改善した。
「今年のSABCS 2025の目玉」 としてがん研有明病院乳腺センター医長の尾崎由記範先生が推薦する、 乳腺科医必見の3つの演題をご紹介します。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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