海外ジャーナルクラブ
11ヶ月前

Bryantらは、 前立腺癌が疑われる患者を対象に、 局所麻酔下経会陰的超音波ガイド下生検 (LATP) と経直腸的超音波ガイド下生検 (TRUS) の有効性および安全性を多施設共同無作為化比較試験TRANSLATEで比較した。 その結果、 LATPはTRUSと比べてGleason Grade Group (GGG) 2以上の前立腺癌の検出率が高く、 感染率が低い一方で、 痛みや羞恥心に関する患者報告が多くみられた。 試験結果はLancet Oncol誌に発表された。
GGG 2以上の前立腺癌検出率が6%増加したことの臨床的意義は不明であり、 癌の数や長さ、 占拠率は評価していないことをlimitationとして挙げています。
前立腺癌の診断として、 従来はTRUSが実施されてきた。 現在はLATPが普及しつつあるが、 前立腺のサンプリングや感染率、 忍容性、 副作用および費用対効果について不確実性がみられる。
そこで、 LATPおよびTRUS後のGGG 2以上の前立腺癌の検出、 忍容性、 副作用、 患者報告アウトカムを比較評価することを目的として、 多施設共同無作為化比較試験TRANSLATEが実施された。
英国の病院10施設で前立腺癌が疑われる生検未経験の18歳以上の患者1,126例が、 以下の2群に割り付けられた。
主要評価項目はGGG2以上の前立腺癌の検出、 主な副次評価項目は、 感染、 出血、 排尿・性機能、 忍容性、 患者報告アウトカムであった。
生検時、 生検後7日、 35日、 4ヵ月時の追跡調査が行われた。
LATP群547例では60%、 TRUS群540例では54%にGGG 2以上の前立腺癌が検出された (OR 1.32 [95%CI 1.03-1.70]、 p=0.031)。
生検後35日以内に入院を必要とする感染はLATP群では2例 (1%未満) に発現したのに対し、 TRUS群では9例 (2%) に発現した。
その他の合併症の発現率は、 LATP群、TRUS群それぞれ以下のとおりであった。
LATP群は、 TRUS群と比べて痛みや羞恥を感じたとの患者報告が多かった (38% vs 27%、 OR 1.84 [95%CI 1.40-2.43] )。
重篤な有害事象は、 LATP群の2%、 TRUS群の4%に発現した。
著者らは 「前立腺癌が疑われる生検未経験患者で、 LATPはTRUSと比べてGGG 2以上の前立腺癌の検出率が高く、 感染率が低い一方で、 即効性の痛みや羞恥心に関する患者報告が多くみられた。 この結果は、 患者や臨床医、 診療ガイドラインや政策立案者に対して、 LATPとTRUSそれぞれの重要なトレードオフに関する有益な情報を提供するものである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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