【Lancet Oncol】前立腺癌検出率に差、 経直腸的 vs 経会陰的生検
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海外ジャーナルクラブ

11ヶ月前

【Lancet Oncol】前立腺癌検出率に差、 経直腸的 vs 経会陰的生検

【Lancet Oncol】前立腺癌検出率に差、 経直腸的 vs 経会陰的生検
Bryantらは、 前立腺癌が疑われる患者を対象に、 局所麻酔下経会陰的超音波ガイド下生検 (LATP) と経直腸的超音波ガイド下生検 (TRUS) の有効性および安全性を多施設共同無作為化比較試験TRANSLATEで比較した。 その結果、 LATPはTRUSと比べてGleason Grade Group (GGG) 2以上の前立腺癌の検出率が高く、 感染率が低い一方で、 痛みや羞恥心に関する患者報告が多くみられた。 試験結果はLancet Oncol誌に発表された。 

📘原著論文

Local anaesthetic transperineal biopsy versus transrectal prostate biopsy in prostate cancer detection (TRANSLATE): a multicentre, randomised, controlled trial. Lancet Oncol. 2025 Mar 21:S1470-2045(25)00100-7. Online ahead of print. PMID: 40139210

👨‍⚕️ HOKUTO監修医コメント

GGG 2以上の前立腺癌検出率が6%増加したことの臨床的意義は不明であり、 癌の数や長さ、 占拠率は評価していないことをlimitationとして挙げています。

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背景

TRUSに対するLATPの有用性は不明

前立腺癌の診断として、 従来はTRUSが実施されてきた。 現在はLATPが普及しつつあるが、 前立腺のサンプリングや感染率、 忍容性、 副作用および費用対効果について不確実性がみられる。

そこで、 LATPおよびTRUS後のGGG 2以上の前立腺癌の検出、 忍容性、 副作用、 患者報告アウトカムを比較評価することを目的として、 多施設共同無作為化比較試験TRANSLATEが実施された。

研究デザイン

主要評価項目はGGG2以上の前立腺癌の検出

英国の病院10施設で前立腺癌が疑われる生検未経験の18歳以上の患者1,126例が、 以下の2群に割り付けられた。

  • TRUSを実施 (TRUS群) : 564例
  • LATPを実施 (LATP群) : 562例

主要評価項目はGGG2以上の前立腺癌の検出、 主な副次評価項目は、 感染、 出血、 排尿・性機能、 忍容性、 患者報告アウトカムであった。

生検時、 生検後7日、 35日、 4ヵ月時の追跡調査が行われた。

結果

LATP群で前立腺癌の検出率が高く、 感染率が低い傾向

LATP群547例では60%、 TRUS群540例では54%にGGG 2以上の前立腺癌が検出された (OR 1.32 [95%CI 1.03-1.70]、 p=0.031)。

生検後35日以内に入院を必要とする感染はLATP群では2例 (1%未満) に発現したのに対し、 TRUS群では9例 (2%) に発現した。

その他の合併症の発現率は、 LATP群、TRUS群それぞれ以下のとおりであった。

  • 生検関連合併症全体 (81% vs 77%、 OR 1.23 [95%CI 0.93-1.65] )
  • カテーテル留置を必要とする尿閉 (6% vs 5%)
  • 排尿症状 (国際前立腺症状スコア中央値 8 [IQR 4-14] vs 8 [IQR 4-13]、 OR 0.36 [95%CI -0.38-1.10] )
  • 性機能 (国際勃起機能スコア中央値 5 [IQR 2-25] vs 8 [IQR 3-24]、 OR -0.60 [95%CI -1.79-0.58] )。

LATP群に痛み・羞恥心に関する患者報告が多い

LATP群は、 TRUS群と比べて痛みや羞恥を感じたとの患者報告が多かった (38% vs 27%、 OR 1.84 [95%CI 1.40-2.43] )。

重篤な有害事象は、 LATP群の2%、 TRUS群の4%に発現した。

結論

LATPで有効性向上も痛み・羞恥心が課題

著者らは 「前立腺癌が疑われる生検未経験患者で、 LATPはTRUSと比べてGGG 2以上の前立腺癌の検出率が高く、 感染率が低い一方で、 即効性の痛みや羞恥心に関する患者報告が多くみられた。 この結果は、 患者や臨床医、 診療ガイドラインや政策立案者に対して、 LATPとTRUSそれぞれの重要なトレードオフに関する有益な情報を提供するものである」 と報告している。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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