海外ジャーナルクラブ
2年前
Cacioppoらは、 心房細動 (AF) および心房粗動 (AFL) の患者を対象に、 カリウムとマグネシウムの同時静脈内投与が洞調律への自然転換 (SCV) 率と関連するかをコホート研究で検討。 その結果、 カリウムとマグネシウムの静脈内投与がAFのSCV率の増加と関係することが示唆された。 本研究は、 JAMA Netw Open誌において発表された。
JAMA Netw Open誌に掲載された観察研究です。 Key PointsのMeaningにも書かれていますが、 AFに対してKとMgの同時静脈投与が抗不整脈薬による治療必要性を減らすかも?っていう仮説を提唱した研究です。 臨床医の立場からはRCT結果まで見据える必要があります。
AFおよびAFLの急性期治療において、 カリウムとマグネシウムの同時静脈内投与がSCV率と関連するかどうかは不明である。
オーストリア・ウィーン医科大学救急科におけるレジストリに基づくコホート研究。
2009年2月6日から2020年2月16日の間のAFまたはAFLの患者をスクリーニング。
カリウム24mEqとマグネシウム145.8mgを静脈内投与。
救急科滞在中にSCVが発生する確率。
AFでは、 カリウムとマグネシウムの静脈内投与は非投与に対して、 SCVのオッズ増加と関連していた。
AFLでは、 カリウムとマグネシウムの静脈内投与は非投与に対してSCV率と関連が認められなかった。
カリウムとマグネシウムの静脈内投与がAFのSCV率の増加と関係することが示唆された。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。