寄稿ライター
5ヶ月前

医局ウォッチャーこと、 コアライ ミナトです。 今回は医師へのアンケート結果を基に 「年代別の医局所属率」 について考えます。
最近、 「医局ってイメージで語られすぎでは?」 と思うんですよね。
いわく、
など。
ただ、 それも仕方のない話。 医局に関するまとまったデータはあまりなく、 個人の経験や伝聞で語られているわけです。

そんな現状をもどかしく思っていたのですが、 「データがないなら、 HOKUTO会員の先生に実際にアンケートしてみよう」 ということになりました。
アンケートは2025年6~7月、 HOKUTO会員へのメールなどで実施し、 5996人から回答を得ました(初期研修医は除外)。 単なるコラムに留まらず、 資料としても意義があると感じています。
「医局に所属していますか」 との設問で、 回答は 「現在所属している」 「過去に所属したことがあるが、 現在はしていない」 「所属したことはない」 の3択です。
年代別で 「医局に所属したことがない」 割合をみると、 【図1】のようになります。

医局に一度も入ったことがない人の割合は、 30~40代で概ね15%、 50代以降が6%程度という傾向がみられます。 40代を境に、 倍増しているわけですね。
40代の医師が若手の頃に何があったかを考えてみると、 初期臨床研修制度が始まったのが約20年前(2004年)です。
「初期研修制度で医局が苦境に」 なんて話を聞きますが、 具体的には 「非医局所属が2倍になった」 ということのようです。

20代では、 27%が医局に一度も入ったことがないと回答しています。
これは解釈が難しいですね。 「ここ数年での若手の急激な医局離れ」 と言えるかもしれませんが…20代医師≒専攻医です。 そのあとに医局員になる人も多いはず。 ここの評価は保留とします。
上記より、 暫定的に 「現行の制度では、 85%が一度は医局員になる」 と捉えています。 どうでしょう?個人的には 「まだまだ医局って強いな」 と感じます。
続いては 「一度所属した人のうち何%が辞めているか」 を、 集計しました【図2】。

20代のうちに辞めてしまう割合は、 約3%とのことでした。 「専門医資格を取る前に辞めた」 という状況が大半だと推察します。
僕の体感とも一致する、 リアルな数値ですね。 こういうことが一定数起こってしまうのは、 仕方のない話なのでしょう。 一緒に働いてみないとわからないこともありますし。
30代以降は、 一定のペースで退局割合が増えていきます (10~15㌽ずつ増加)。 50代で、 現役医局員と退局者がちょうど半々になるようです。
この結果は意外でしたね。 「中堅前後でごそっと抜ける」 「それ以降は延長線上で所属しつづける」 というイメージを持っていたのですが。
年代ごとに思うところがあったり、 ライフステージの変化があったり、 ということなのでしょう。
いかがでしたか。 こういったデータは、 キャリアを考えたり、 医局を評価したりする時の参考になると思います。 退局者が続いた=悪い医局というわけでもないですし。
さて今回は以上です。 興味深いデータが続々と返ってきていますので、 今後もお楽しみに。

>>著者が運営するブログはコチラ : 「勤務医のマーチ」

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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