海外ジャーナルクラブ
16日前

Zhangらは、 転移性ホルモン感受性前立腺癌 (mHSPC) を対象とした無作為化比較試験ENZAMET (ANZUP 1304) において、 テストステロン抑制療法にエンザルタミドを追加する治療と、 第一世代の非ステロイド性抗アンドロゲン薬 (NSAA) を追加する治療を比較した。 その結果、 追跡期間中央値8.1年時点で全生存期間 (OS) 中央値は7.9年 vs 5.8年、 8年OS率は50% vs 40%であり、 エンザルタミド群で延長した。 一方、 100人当たりのGrade 3-5の転倒はエンザルタミド群で多く観察された。 試験結果はAnn Oncol誌に発表された。
本研究の限界として、 同時性・異時性転移別や7ヵ月時点のPSA ≤ 0.2ng/mLに基づく長期サブグループ解析は、 事前規定されていたものの事後的 (post-hoc) に実施されており、 バイアスの可能性があります。
転移性ホルモン感受性前立腺癌 (mHSPC) では、 テストステロン抑制療法にエンザルタミドを追加すると、 第一世代の非ステロイド性抗アンドロゲン薬 (NSAA) を追加した場合に比べ全生存期間 (OS) が延長することが、 追跡期間中央値34ヵ月・68ヵ月の時点で報告されていた。
本報告では、 さらに長期の転帰について有害事象と死因に焦点をあて検討した。
ENZAMET (ANZUP 1304) は、 mHSPC患者を対象とした無作為化比較試験である。 患者はテストステロン抑制療法に加えて以下の2群に1:1で無作為化された。
主要評価項目はOSで、 副次評価項目には無増悪生存期間 (PFS)・原因別生存期間・治療期間・有害事象が含まれた。
追跡期間中央値8.1年時点で、 OSはエンザルタミド群でNSAA群より延長を認めた。
死亡
OS中央値
8年OS率
HR 0.73 (95%CI 0.63-0.86、 p=0.0001)
8年時点の臨床的PFSもエンザルタミド群で良好であった。 また、 前立腺癌死亡はエンザルタミド群で少なく、 前立腺癌以外による死亡は両群で同程度であった。
8年PFS率
HR 0.49 (95%CI 0.42-0.57、 p<0.0001)
前立腺癌死亡
前立腺癌以外による死亡
治療期間中央値は、 エンザルタミド群で4.8年、 NSAA群で1.9年であった。 データカットオフ時点でエンザルタミドを継続していた185/563例 (33%) のうち、 163/185例 (88%) が160mgの全用量を維持していた。
Grade 3-5有害事象のうち、 転倒はエンザルタミド群でより多く観察された。
Grade 3-5 : エンザルタミド群 vs NSAA群
著者らは、 「エンザルタミドは8年時点でも実質的な長期OSベネフィットをもたらし続けており、 有効性の持続、 大部分の参加者における全用量の維持、 前立腺癌以外による死亡の増加がないことが示された」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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