海外ジャーナルクラブ
2年前
Broomeらは, 前治療の効果が不十分だった慢性または難治性の免疫性血小板減少症 (ITP) 患者を対象に, ヒト化抗C1s IgG4モノクローナル抗体スチムリマブ (Sutimlimab)の有効性と安全性を第Ⅰ相試験で検討. その結果, スチムリマブによるC1sの阻害が慢性/難治性ITP患者にとって安全かつ有益な治療アプローチとなる可能性が示唆された. 本研究は, Blood Adv誌において発表された.
スチムリマブは寒冷凝集素症に対して2022年の2月に米国で初めて承認された薬剤であり, 米国で画期的治療薬の指定を受けています (本邦での商品名 エジャイモ®︎)
寒冷凝集素症CADの診断からマネジメントまで (エジャイモ®発売)
慢性/難治性ITPは, 病態生理学的に不均一な稀な疾患であり, 現在利用可能な治療法に対する反応性は様々である. 画期的医薬品として位置づけられたヒト化抗C1s IgG4モノクローナル抗体であるスチムリマブは, 古典的経路を選択的に阻害する.
一部のITP患者において自己抗体が古典的補体経路を活性化し, 血小板破壊を促進したり血小板産生を損なったりし, 治療失敗の一因となっていることを証明しています. C1sの阻害は, 慢性/難治性ITP患者にとって安全かつ有益な治療アプローチとなる可能性がある.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。