「日本版敗血症診療ガイドライン2024」正式版が公開
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HOKUTO編集部

30日前

「日本版敗血症診療ガイドライン2024」正式版が公開

「日本版敗血症診療ガイドライン2024」正式版が公開
日本集中治療医学会と日本救急医学会の合同委員会による 「日本版敗血症診療ガイドライン2024 (J-SSCG2024)」 の正式版が、 両学会の機関誌およびホームページにて公開された。 

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日本集中治療医学会の公式サイトへ遷移します 「日本版敗血症診療ガイドライン2024 (J-SSCG2024)」 正式版 公開のお知らせ

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日本救急医学会の公式サイトへ遷移します 「日本版敗血症診療ガイドライン2024 (J-SSCG2024)」 正式版 公開のお知らせ

本ガイドラインは、 2024年6月6日に両学会の公式サイトにて先行公開されていた¹⁾。 正式版では、 「初期治療とケアバンドル (J-SSCG2024バンドル)」 が追加された。 今後、 ダイジェスト版や英語版も公開予定であるという。

J-SSCG2024バンドルの変更点

以下にJ-SSCG2024バンドルを引用する。 J-SSCG2020版からの変更点として、 心不全を伴う敗血症性ショックに対する記載が削除され、 血糖管理目標が追加された。 なお、 PDF版は学会ホームページに掲載されている。

もし、 感染と臓器障害を疑ったら迅速評価と初期治療バンドルを行う。

バイタルサインの評価 (迅速評価)

  • 意識 (GCS<15)
  • 収縮期血圧 (≦100mmHg)
  • 心拍数 (>90/min)
  • 呼吸数 (≧22/min)
  • 体温(<36℃ or >38℃)

敗血症/敗血症性ショックの診断のために、🔢SOFAスコアを算出し、 乳酸値を測定する

初期治療バンドル

敗血症を疑った際には、直ちに開始する

  • 直ちに微生物検査
  • 血液培養 2セット
  • 感染巣 (疑い) から検体採取
  • 直ちに抗菌薬
  • 適切な経験的抗菌薬投与
  • 直ちに初期蘇生
  • 初期輸液 (調整晶質液)*
  • ノルアドレナリン (低血圧を伴う場合に初期輸液と並行して早期に)
  • 乳酸値測定 (繰り返す) 
  • 心エコー (繰り返す) 

*ショックが初期輸液で改善しない場合、 患者を集中治療室など集中治療が安全に遂行できる場所に移すことを考慮する

  • 可及的速やかに感染巣対策
  • 感染巣の探索
  • 感染巣のコントロール
  • ショックに対する追加投与薬剤
  • バソプレシン
  • ヒドロコルチゾン

ICUにおける急性期介入

  • 血糖管理 (目標血糖値 144-180mg/dL)
  • 抗菌薬 (デエスカレーションと適切な中止)
  • DIC (鑑別と診断 必要に応じて治療)
  • 患者/家族中心のケア (情報提供)
  • リハビリ (PICS予防として早期から開始)
PICS; post-intensive care syndrome

※呼吸管理、 栄養療法、 鎮痛・鎮静は他のガイドラインを参照して行う

HOKUTO内の特集記事はこちら

敗血症診療ガイドライン2024のポイント

敗血症の診断と感染源のコントロール

抗菌薬の選択と継続、 TDMについて

初期蘇生と循環作動薬

急性血液浄化、AKIへの介入について

DIC診断と治療について


1) HOKUTO掲載記事 (2024/6/10) : 「日本版敗血症診療ガイドライン2024 (J-SSCG2024)」、 学会HPで先行公開

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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