寄稿ライター
3日前
連載 「医師による医師のための財テク術」 の23回目は、 一棟投資について考察します。 筆者自身はこの手法について関心はあるものの、 まだ始めておりません。 一緒に勉強していければ幸いです。
まずおさらいです。 1Rマンションや1LDKマンション投資は、 マンション一室のみを保有する 「区分所有」 とよばれる不動産投資です。
一方、 マンションやアパート全体を所有するのを一棟投資といいます。 第21回で解説した築古アパート投資も一棟投資ですが、 メインの目的が 「節税」 という点で区別しました。 一棟投資のメリットは下記の通りです。
区分所有のマンションを購入すると、 管理費や修繕積立金のほか、 集金代行費などもかかります。 一棟マンションは管理費の効率化も図れます。
区分所有の一室が埋まるかはゼロか100しかありませんが、 一棟投資では何戸も部屋があり、 リスクが分散されます。 区分所有では管理組合の意向に沿った方法でしかリフォームなどもできませんが、 一棟では自分が思うままにリフォームしたり、 ペット可にしたりして家賃水準を引き上げることもできます。
デメリットは、 スケールが大きいため、 いわゆる 「外れ物件」 をつかんでしまった場合のリスクが高くなる点です。
億単位の契約でようやく一棟オーナーになったと思いきや、 大規模な修繕が必要になってしまったり、 立地などの影響で入居率が上がらず赤字を垂れ流すことになってしまったりする恐れもあります。
もう一つ、 銀行融資が受けづらいという点もあります。 一棟投資は、 投資というより事業としての色が強くなります。 単なる住宅ローンなら医師としてのキャリアや高収入であるという点で融資条件は良くなりますが、 不動産事業に関しては 「素人」 である医師が大半でしょう。
一棟投資で億単位の融資を引き出すには、 小規模の物件でしっかりと黒字を作り出し、 事業家として信頼できることを銀行側に示す必要があります。
「節税」 のためにマンション投資で赤字を作りまくってしまっていると、 融資を受けられず資産を最大化する機会を失うことにもなりかねません。 最終的に一棟投資を目標にする場合には、 小口案件で良好な決算を積み重ねることが必要といえるでしょう。
いかがでしたでしょうか。 今回のTake Home Messageは
となります。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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