海外ジャーナルクラブ
7ヶ月前

Robertらは、 フランスにおいて、 合併症を有する肥満症患者を対象に、 スリーブ状胃切除術を伴う単一吻合十二指腸回腸バイパス術 (SADI-S) の有効性および安全性を、 ルー・ワイ胃バイパス術 (RYGB) を対照として多施設共同非盲検個別無作為化優越性試験SADISLEEVEで評価した。 その結果、 2年時の減量効果においてSADI-SのRYGBに対する優越性が検証され、 安全性プロファイルは同等であった。 本研究はLancet誌において発表された。
2年間の追跡期間は体重減少、 代謝改善、 栄養安全性の長期的な持続性を評価するには不十分です。 これらを評価するために本研究の5年および10年フォローアップが現在進行中です。
2007年以降、 肥満症治療においてRYGBの代替法として、 SADI-Sが提案されてきた。
そこで優越性試験SADISLEEVEでは、 SADI-SとRYGBの有効性および安全性を比較評価した。
フランスの公立大学病院を含む22の肥満症治療施設において、 BMIが40kg/m²以上または35kg/m²以上で肥満関連合併症 (2型糖尿病、 高血圧、 脂質異常症、 睡眠時無呼吸症候群、 変形性関節症) を有し、 初回手術またはスリーブ状胃切除術後にSADI-SまたはRYGBの適応となる患者381例が、 施設、 スリーブ状胃切除術の失敗の有無、 2型糖尿病の有無によって層別化され、 以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられ、 2年間の追跡調査でSADI-SのRYGBに対する優越性を評価した。
主な除外基準は、 過去の肥満手術歴 (スリーブ状胃切除術を除く)、 炎症性腸疾患、 1型糖尿病、 未治療のヘリコバクター・ピロリ感染であった。
主要評価項目は、 2年時の超過体重減少率 (%EWL、 [2年時の体重-初期体重] / [初期体重-理想体重]×100) であった。
対象患者の平均年齢は44.4歳 (標準偏差10.64歳)、 平均BMIは46.2kg/m² (標準偏差 6.40kg/m²)、 女性が70%であり、 一次スリーブ状胃切除術を21%が受けていた。 370例のうち12%は追跡不能であった。
2年時の平均%EWLは、 SADI-S群がRYGB群と比べて有意に高く (-76.0% [標準偏差 26.7%] vs -68.1% [標準偏差 28.7%])、 SADI-SのRYGBに対する優越性が検証された (平均差 -6.72% [95%CI -12.64~-0.80%]、 p=0.026)。
主要評価項目は78例 (20%) で欠損しており、 内訳はSADI-S群で46例 (59%)、 RYGB群で32例 (41%) であった (p=0.09)。
手術を受けた全ての患者を含む安全性解析集団において、 手術手技に関連する重篤な有害事象は、 SADI-S群で40件 (吻合部漏出3件、 重度の下痢8件を含む)、 RYGB群で35件 (内ヘルニア5件、 重度の腹痛5件 [うち2件は診断的腹腔鏡検査を要した] を含む) であった。
著者らは 「2年時においてSADI-SはRYGBと比べて優れた減量効果を示し、 安全性プロファイルは同等であった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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