寄稿ライター
8日前
医局ウォッチャーこと、 コアライ ミナトです。 連載23回目のテーマは 「退局時の周囲の反応」 です。
SNSをみていると、 「円満退局」 や 「喧嘩別れ」 など、 白黒はっきりとした退局エピソードが多いです。 ただ実際に経験してみると、 いろいろな人がいろいろな反応をするものです。
まずは最もありがたい反応。 元々いい関係を築けていた人が、 そのまま変わらず接してくれるパターンです。
辞めると伝えたときには 「残念だけど仕方ないね。 今後も顔を出しなよ」 と言ってくれ、 時間が経っても 「学会の時、 ご飯でもどう?」 「最近見ないけど変わりはない?」 と気にかけてくれます。
このパターンは、 自分の医局員生活も悪いものではなかったと感じられます。
次に、 元々ビジネスライクの関係で、 当たり障りなく終わるパターンです。
医局で世間話をする程度の関係性で、 辞めるときには 「今後また何かあったらよろしく」 といって別れ、 その後ふんわりと疎遠になっていきます。
実際は、 このパターンが大半を占めると思います。
もともと関係の良くなかった人が、 急に優しくなるパターンもあります。
普段から 「あまり好かれていないのかな」 と感じる医局幹部がいました。 何かを尋ねても 「適当にやっておいて」 「そこ置いといて」 などと言われてしまうような。
そんな人に退局を伝えた途端、 急に 「考え直さないか。 相談にのるよ」 と態度が急変したのですよね。 「好きではないけれど、 辞められると人事で困るから下手に出る」 という心が透けてみえてしまいました。
この状況は、 お互いにキツいものです。 清々するとかは全くなかったですね。
他にも、 厳しい指導で有名な上司が 「辞めるのは俺のせいじゃないよな」 と確認しに来たというエピソードもあります。
最後は、 いい関係だと思っていた人が、 怒りだすパターンです。
折に触れて気にかけたり、 褒めたりしてくれていた元上司が、 退局を伝えた途端 「お前の良くなかったところ一覧」 をメールで送って来たのには閉口しましたね…。
思えば医局愛が強く、 「時間をかけて恩返しすべし」 と考えているような人でした。 こちらとしては変わらず尊敬しているので、 疎遠になってしまったのは残念です。
退局を伝えたときの反応4パターンを紹介しました。
僕自身の不徳のいたすところもあるのは承知していますが、 長く組織に所属し、 深くまで関わった後に辞めると、 いろいろな反応をする人がいるもので…
そんな人の心が少しでも軽くなれば幸いです。
さて、 今回は以上です。
>>著者が運営するブログはコチラ : 「勤務医のマーチ」
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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