海外ジャーナルクラブ
6ヶ月前

Gilesらは、 ORAL Surveillance試験のデータを基に、 関節リウマチ患者でのJAK阻害薬トファシチニブとTNFα阻害薬による治療時の、 スタチン使用状況と主要心血管有害事象 (MACE) 発生の関連を評価した。 その結果、 ASCVD既往患者において、 スタチン使用はトファシチニブ治療によるMACEリスク上昇を軽減する可能性が示唆された。 試験結果はAnn Rheum Dis誌に発表された。
欧米では スタチン、 アスピリン、 コルヒチン、 メトホルミン が 「古典的万能薬」 として、 よく取り上げられています。
本研究では、 ORAL Surveillance試験のデータを基に、 関節リウマチ (RA) 患者に対するトファシチニブとTNFα阻害薬による治療時の、 スタチン使用状況と主要心血管有害事象 (MACE) 発生との関連を評価した。
50歳以上で1つ以上の心血管リスク因子を有するRA患者を対象に、 トファシチニブ5mg (1,455例)、 同薬10mg (1,456例)、 またはTNFα阻害薬 (1,451例) を投与した。 スタチン使用有無は、 ベースライン時および試験期間中に評価した。 アテローム性心血管疾患 (ASCVD) 既往患者および心血管リスクのカテゴリー別に、 MACEリスクを評価した。
ASCVD既往患者および高リスク患者での、 ベースライン時のスタチン使用率は53.0%、 26.9%であった。 ベースライン時のスタチン使用率は、 トファシチニブ群とTNFα群で同程度であった。 スタチン使用有無にかかわらず、 低密度リポタンパクおよび高密度リポタンパクはベースライン時から増加し、 トファシチニブ群でTNFα群よりも大きな増加が認められた。
ASCVD既往患者において、 試験期間中一度もスタチンを使用しなかった患者では、トファシチニブ群でTNFα群よりもMACE発生率が高かった (HR 4.07、 95%CI 1.20–13.82) 一方で、 ベースライン時または試験期間中にスタチンを使用した患者では両群間で差は認められなかった (HR 1.17、 95%CI 0.46–3.00)。
著者らは、 「本事後解析により、 RA患者における心血管予防ケアのギャップが強調された。 ASCVD既往患者においては、 スタチンがトファシチニブ治療に伴うMACEリスクの上昇を軽減する可能性が示唆された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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