海外ジャーナルクラブ
3日前

Motzerらは、 抗PD-(L)1抗体治療後の進行淡明細胞型腎細胞癌 (ccRCC) 患者へのHIF-2α阻害薬ベルズチファン+レンバチニブ併用療法の有効性および安全性について、 カボザンチニブを対照に第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験 (LITESPARK-011) で検討した。 その結果、 追跡期間中央値29.0ヵ月の中間解析時点で、 無増悪生存期間 (PFS) 中央値は14.8ヵ月 vs 10.7ヵ月と、 併用群で有意に延長した (HR 0.70)。 一方、 全生存期間 (OS) に有意差は認められなかった。 試験結果はLancet誌に発表された。
患者・研究者は盲検化されておらず、 バイアスの可能性があります。 ただし、 PFSは盲検化された独立中央判定により評価されており、 有効性評価への影響は軽減されています。
【解説】HIF-2α阻害薬 (ベルズチファン)をどう使うべきか
抗PD-(L)1抗体治療後の進行淡明細胞型腎細胞癌 (ccRCC) では、 標準治療が定まっていない。
本試験では、 免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) の治療歴を有する淡明細胞型腎細胞癌患者を対象に、 ベルズチファン + レンバチニブ併用療法をカボザンチニブと比較した。
25ヵ国184施設で実施された非盲検実薬対照の第Ⅲ相無作為化比較試験 (LITESPARK-011) である。 対象は、 抗PD-(L)1抗体治療後に病勢進行した切除不能・局所進行または転移性 (Stage 4) のccRCC患者とし、 VEGFR-チロシンキナーゼ阻害薬による前治療歴の有無は問わなかった。
患者は以下2群に1:1で無作為化された。
主要評価項目は、 盲検下独立中央判定による無増悪生存期間 (PFS) と全生存期間 (OS) で、 無作為化された全例を対象に評価した。 安全性は治験薬を1回以上投与された全例で評価した。
747例が無作為化され、 そのうち76%が男性、 87%が白人であった。
2回目の中間解析時点 (追跡期間中央値29.0ヵ月) で、 PFSはベルズチファン + レンバチニブ群で有意に延長した。
PFS中央値
HR 0.70 (95%CI 0.59-0.84、 片側p<0.0001)
OS中央値においては、両群間で有意差は認められなかった。
OS中央値
Grade 3以上の治療下有害事象はベルズチファン + レンバチニブ群で311例 (84%)、 カボザンチニブ群で307例 (83%) に発現した。 両群とも最も高頻度であったのは高血圧 (114例 [31%] ・107例 [29%]) であった。
治療関連有害事象による死亡はベルズチファン + レンバチニブ群で2例、 カボザンチニブ群で1例であった。
著者らは、 「ベルズチファン + レンバチニブは、 OSでは有意差を示さなかったものの、 抗PD-(L)1抗体治療後に病勢進行した進行ccRCC患者への有効な治療選択肢である。 安全性プロファイルも各薬剤で知られるものと一致していた」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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