【Esophagus】食道胃接合部腺癌への術前DCF療法は日本人でも安全かつ有望
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海外ジャーナルクラブ

8ヶ月前

【Esophagus】食道胃接合部腺癌への術前DCF療法は日本人でも安全かつ有望

【Esophagus】食道胃接合部腺癌への術前DCF療法は日本人でも安全かつ有望
廣瀬氏らは、 切除可能な食道・胃接合部腺癌 (EGJ-AC) の患者を対象に、 術前ドセタキセル+シスプラチン+フルオロウラシル (5-FU) 療法 (DCF) の有効性と安全性についてレトロスペクティブ研究で検討した。 その結果、 術前DCFは日本人にも忍容性が高く、 有効性が期待できることが明らかとなった。 本研究はEsophagusにおいて発表された。

📘原著論文

Preoperative docetaxel, cisplatin, and 5-fluorouracil for resectable locally advanced esophageal and esophagogastric junctional adenocarcinoma. 2024 Mar 12. doi: 10.1007/s10388-024-01050-2. Online ahead of print. PMID: 38467986

👨‍⚕HOKUTO監修医コメント

本研究は後ろ向き観察研究なのでReal-world dataといえるのですが、 心機能・腎機能のよい患者だけがincludeされているのはlimitationといえます。

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neoDCF

ドセタキセル+シスプラチン+フルオロウラシル
【Esophagus】食道胃接合部腺癌への術前DCF療法は日本人でも安全かつ有望

日本人患者に術前DCFは有効か?

欧米では切除可能なEGJ-ACに対し、 5-FU+ロイコボリン+オキサリプラチン+ドセタキセル (FLOT) 併用療法が標準的な周術期治療である。 一方で日本では、 食道扁平上皮癌に対する術前DCFが開発されているものの、 切除可能なEGJ-ACに対するDCFの安全性と有効性に関する報告は少ない。

治療完遂率や病理組織学的奏功率を評価

対象

2015年1月~20年4月に術前DCFを受けた、 切除可能なEGJ-AC患者

方法

術前DCFとして下記を3週間毎に最大3サイクル投与し、 有効性と安全性を遡及的に評価した。

1日目

ドセタキセル70mg/m²+シスプラチン70mg/m²

1~5日目

5-FU 750mg/m²/日の持続注入

評価項目

  • 治療完遂率
  • R0切除率
  • 病理組織学的奏効率
  • 無増悪生存期間 (PFS)
  • 全生存期間 (OS)
  • 有害事象

忍容性は高く有効性も有望

治療完遂率

84%

病理組織学的奏効率

以下、 Grade1a/1b/2/3の順に記載

58%、 26%、 13%、 3%

PFS中央値

40.7ヵ月

(95%CI 11.8ヵ月-NA)

OS中央値

NR (3年時 : 80.8%)

Grade3以上の有害事象発現率

63%

(好中球減少症44%、 発熱性好中球減少症13%)

治療関連死

認められなかった。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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