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55日前

【NEJM】多発性骨髄腫、 GPRC5Dを標的としたCAR-T細胞が有望か

Mailankodyらは, 前治療歴の多い多発性骨髄腫患者を対象に, Gタンパク質共役型受容体クラスC グループ 5 メンバーD (GPRC5D) を標的としたCAR-T細胞 (MCARH109) の有効性を第Ⅰ相用量漸増試験で検討. GPRC5Dが多発性骨髄腫における免疫療法の有効な標的であることが確認された. 本研究は, NEJM誌において発表された. 

📘原著論文

GPRC5D-Targeted CAR T Cells for Myeloma.N Engl J Med. 2022 Sep 29;387(13):1196-1206.PMID: 36170501

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本研究結果からは, 奏効した患者の中に過去にBCMA CAR-T細胞療法を受けたことのある患者も含まれているようですので, 多発性骨髄腫に対してBCMAに加えてGPRC5DもCAR-T細胞療法の有効なターゲットとして確認されたと言えそうです.

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背景

B細胞成熟抗原 (BCMA) を標的としたCAR-T 細胞療法は, 進行性骨髄腫患者に効果を上げているが再発が多発している. GPRC5Dは多発性骨髄腫の免疫療法の標的として同定された. 前臨床試験において, これを標的としたCAR-T細胞の有効性が示されており, BCMA抗原逃避モデルにおける活性も確認されている.

研究デザイン

BCMA CAR-T細胞療法後に再発した患者を含む, 前治療の多い多発性骨髄腫患者に対して, GPRC5D標的CAR-T細胞療法 (MCARH109) を4段階の用量で投与した.

研究結果

登録患者17名

  • 450×10⁶個のCAR-T細胞 (3名)
  • 1名にグレード4のサイトカイン放出症候群と免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群 (ICANS) が確認された.
  • 2名にグレード3の原因不明の小脳障害が確認された.
  • 25×10⁶~150×10⁶個のCAR-T細胞投与 (12名)
  • 小脳障害, グレードを問わないICANS, グレード3以上のサイトカイン放出症候群は確認されなかった.

奏効患者の割合

  • コホート全体:71%
  • 25×10⁶~150×10⁶個:58%
  • 奏効した患者には, 過去にBCMA CAR-T細胞療法を受けたことのある患者も含まれており, コホート全体では10例中7例, 25×10⁶~150×10⁶細胞投与を受けた患者6例中3例で奏効が確認された.

結論

GPRC5Dを標的としたCAR-T細胞療法 (MCARH109) の本試験の結果は, GPRC5Dが多発性骨髄腫における免疫療法の有効な標的であることを確認するものであった.

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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