【Rheumatology】関節リウマチに対する4種のJAK阻害薬、国内実臨床で有効性に差なし
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海外ジャーナルクラブ

1年前

【Rheumatology】関節リウマチに対する4種のJAK阻害薬、国内実臨床で有効性に差なし

【Rheumatology】関節リウマチに対する4種のJAK阻害薬、国内実臨床で有効性に差なし
Hayashiらは、 関節リウマチ患者を対象に、 ヤヌスキナーゼ (JAK) 阻害薬の有効性と安全性を多施設共同後ろ向き研究ANSWERで検討した。 その結果、 トファシチニブ、 バリシチニブ、 ペフィシチニブ、 ウパダシチニブの有効性と安全性に有意差はなかった。 本研究はRheumatology 誌において発表された。 

📘原著論文

Real-world comparative study of the efficacy of Janus kinase inhibitors in patients with rheumatoid arthritis: the ANSWER cohort study. Rheumatology (Oxford). 2023 Nov 1:kead543. PMID: 37924201

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

Real-worldでの効果を見ていますのでタイトルはefficacyよりeffectivenessの方が良いかもしれません。 実際に著者らは本文中にit is important to investigate the effectiveness and safety of JAK inhibitors in real-world settingsと記載されています。


ゼルヤンツ錠5mg

トファシチニブ

オルミエント錠2mg / 4mg

バリシチニブ

スマイラフ錠50mg / 100mg

ペフィシチニブ

リンヴォック錠7.5mg / 15mg / 30mg / 45mg

ウパダシチニブ

関節リウマチ分類基準 (2010)

ACR/EULAR RA分類基準 (2010)

CDAI (関節リウマチ)

関節リウマチの疾患活動性評価

SDAI (関節リウマチ)

関節リウマチの疾患活動性評価

研究デザイン

対象

関節リウマチの成人患者:622例

介入

患者を以下の4群に割り付け

  • トファシチニブ群
  • バリシチニブ群
  • ペフィシチニブ群
  • ウパダシチニブ群

方法

  • 治療の前後にClinical Disease Activity Index (CDAI)、 modified Health Assessment Questionnaire (mHAQ) で評価し、 C反応性蛋白 (CRP) を測定した。
  • 治療開始から6ヵ月時点のCDAIでの寛解または低疾患活動性 (LDA) を4群間で比較した。

研究結果

治療継続維持率および中止率

治療開始後6ヵ月時点までの治療継続維持率および中止率に4つの治療群間で有意差はなかった。

治療効果

治療開始後6ヵ月時点のCDAIとmHAQの平均スコア、 CRPレベル、 CDAI寛解率、 CDAI-LDA率に治療群間で有意差はなかった。

予測因子

過去に処方されていた生物学的/標的合成疾患修飾性抗リウマチ薬 (DMARDs) の数 (バリシチニブ:OR 1.36、 p=0.004) は、 JAK阻害薬治療におけるCDAI-LDA達成の抵抗性の予測因子であった。

結論

関節リウマチ患者におけるトファシチニブ、 バリシチニブ、 ペフィシチニブ、 ウパダシチニブの4つのJAK阻害薬の有効性と安全性に有意な差は認められなかった。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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