海外ジャーナルクラブ
10時間前

Shoreらは、 生化学的再発リスクの高い前立腺癌患者を対象に、 経口アンドロゲン受容体阻害薬エンザルタミド単剤療法の有効性および安全性について、 LH-RH誘導体リュープロレリン単剤療法を対照に第Ⅲ相無作為化比較試験EMBARKの副次評価項目を中心とした解析で評価した。 その結果、 5年全生存 (OS) 率では有意差が認められなかったものの、 複数の副次評価項目で数値的に良好な結果を示し、 エンザルタミド単剤療法により性機能もより温存できる可能性が示唆された。 本研究はJ Urol誌において発表された。
当時の標準的な画像診断が用いられており、 最新の画像診断と比較して転移の検出が過小評価された可能性があります。
再発高リスク前立腺癌、 エンザルタミド併用で死亡リスク4割減
第Ⅲ相EMBARK試験の主解析において、 エンザルタミド単剤療法はリュープロレリン単剤療法と比べて主要評価項目である無転移生存期間 (MFS) を有意に改善した。
本研究では、 エンザルタミド単剤療法とリュープロレリン単剤療法を比較した重要な副次評価項目のOSおよびその他の副次評価項目の結果が主に報告された。
生化学的再発リスクの高い前立腺癌患者1,068例が、 以下の3群に1 : 1 : 1で無作為に割り付けられた。
重要な副次評価項目はOS、 その他の副次評価項目は遠隔転移までの期間、 症候性進行までの期間、 初回症候性骨関連事象までの期間、 およびホルモン療法再開までの期間であった。
性機能は、 Quality of Life Questionnaire–Prostate 25を用いて評価した。 イベント発生までの期間に関する評価項目は、 Kaplan-Meier法を用いて解析し、 名目上のp値を算出した。
5年OS率は、 エンザルタミド単剤群が89.5% (95%CI 85.6-92.4%)、 リュープロレリン単剤群が87.2% (95%CI 83.0-90.4%) であり、 エンザルタミド単剤群で数値的に良好であったものの、 両群間で有意差は認められなかった。
5年時において遠隔転移を認めない割合は、 エンザルタミド単剤群が86.8% (95%CI 82.3-90.2%)、 リュープロレリン単剤群が81.5% (同76.3-85.7%)、 症候性進行を認めない割合はそれぞれ66.6% (同61.2-71.4%)、 53.3% (同47.6-58.6%)、 初回症候性骨関連事象を認めない割合は95.8% (同92.9-97.6%)、 91.5% (同87.8-94.1%) であった。
治療中断後5年時において、 ホルモン療法再開が認められない割合は、 エンザルタミド単剤群が5.6% (95%CI 3.3-8.8%)、 リュープロレリン単剤群が7.8% (同4.4-12.3%) であった。
試験治療中止後、 両群の大多数がホルモン療法を受けていた。
性機能は、 リュープロレリン単剤群と比べてエンザルタミド単剤群で良好に維持された (HR 0.76 [95%CI 0.62-0.94]、 p=0.008)。
著者らは 「生化学的再発リスクの高い前立腺癌患者において、 エンザルタミド単剤療法がリュープロレリン単剤療法と比べて複数の副次評価項目で数値的に良好な結果を示し、 性機能温存の観点でも新たな治療選択肢となる可能性が示唆された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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