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化学療法レジメン

35日前

【レジメン】A-AVD療法にフォローアップ解析の内容を追加! (ECHELON-1試験)

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

治療スケジュール

1コース28日間 (最大6コース)

前投薬やその他の注意事項は、 📅A-AVD療法よりご確認いただけます.

薬剤情報

*適正使用ガイドは 「武田薬品工業株式会社」 の医療関係者向け情報サイトでご覧いただけます (外部リンクへ遷移)

主な有害事象

ECHELON-1試験¹⁾より引用

骨髄抑制

  • 好中球減少症 (≧Grade3 54%)
  • 貧血 (≧Grade3 8%)

主な有害事象

  • 発熱性好中球減少症(19%、≧Grade3 19%)
  • 嘔気 (53%、 ≧Grade3 3%)
  • 便秘 (42%、 ≧Grade3 2%)
  • 嘔吐 (33%、 ≧Grade3 3%)
  • 倦怠感 (32%、 ≧Grade3 3%)
  • 末梢性感覚神経障害 (29%、 ≧Grade3 5%)
  • 下痢 (27%、 ≧Grade3 3%)
  • 末梢神経障害 (27%、 ≧Grade3 4%)
  • 口内炎 (21%、 ≧Grade3 2%)

その他重要な有害事象

  • 肺障害 (2%)
  • Infusion reaction (9%)

3. 特徴と注意点

特徴

  • ブレンツキシマブベドチン (BV) は抗CD30モノクローナル抗体に強力な微小管阻害薬MMAEを結合した抗体薬物複合体.
  • BV併用AVD療法6コースはABVDとともに未治療進行期古典的ホジキンリンパ腫の標準治療の1つ.
  • ステージⅢ/Ⅳを対象としたECHELON-1試験において、 BV併用AVD療法はABVDと比べ生存期間を延長した.²⁾
  • ブレオマイシンを併用しないため薬剤性肺毒性のリスクが高い場合は積極的に選択.

副作用と対策

  • 好中球減少に伴う感染症の頻度が高い.
  • G-CSFの一次予防投与が推奨されている.
  • 腫瘍量が多い場合、 腫瘍崩壊症候群が出現するため、 十分な予防が必要.
  • ドキソルビシンには累積心毒性があるため、 累積上限量は500mg/m².
  • ドキソルビシン、 ビンブラスチンは壊死性抗がん剤であるため、 血管外漏出に注意.
  • 嘔気・嘔吐など消化器毒性が強いため、 NK1受容体拮抗薬を含めた制吐療法を考慮.

BV投与の際の注意点

  • CD30陽性であることを確認した上で使用.
  • ブレオマイシンの投与中でないことを確認.
  • 避妊を指導 (男女ともに投与中及び投与終了後6ヵ月間). 乳汁中への移行も不明.
  • 体重100kg超えの場合、100kgとして計算.
  • 希釈後2~8℃保存、溶解後24時間以内投与.
  • 投与前後にはラインを生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液でフラッシュ.
  • Infusion reaction予防の前投薬は必須ではないが、 重度症状出現に備えた対応を.
  • MMAEの代謝は主にCYP3A4が関与. CYP3A4阻害剤との併用によるMMAE血中濃度増加の可能性あり.

その他の注意点

  • ドキソルビシン、 ビンブラスチンは壊死性抗がん剤であるため、 血管外漏出に注意.
  • ダカルバジンは光分解物により血管痛を起こすため、 点滴経路全般を遮光して投与.

関連する臨床試験の結果

ECHELON-1試験¹⁾

概要

  • 国際共同非盲検第Ⅲ相試験
  • 対象:未治療のIII期又はIV期の古典的ホジキンリンパ腫
  • 治療:BV併用AVD (A+AVD) 療法 vs ABVD 療法

結果

  • 追跡期間中央値:24.6ヵ月.
  • 2年無増悪生存率: A+AVD群 82.1% vs ABVD群 77.2% (HR 0.77、 95%CI 0.60-0.98、 p<0.04).

N Engl J Med. 2018 Jan 25;378(4):331-44.より引用
  • 2年全生存率:A+AVD群 96.6% vs ABVD群 94.2% (HR 0.73、 95%CI 0.45-1.18、 p=0.20).

※この時点では全生存期間に有意差なし.

ECHELON-1試験のフォローアップ解析²⁾

  • 追跡期間中央値:73.0ヵ月.
  • 6年全生存率:A-AVD群 93.9% vs ABVD群 89.4% (HR 0.59、 95%CI 0.40-0.88、 p=0.009).

N Engl J Med. 2022 Jul 28;387(4):310-320.より引用

参考文献

  1. N Engl J Med. 2018 Jan 25;378(4):331-44.
  2. N Engl J Med. 2022 Jul 28;387(4):310-320.


最終更新:2022年7月19日
執筆担当:北里大学病院薬剤部 宮島律子
監修医師:伊勢原協同病院血液内科扇屋大輔


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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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