メイヨークリニック感染症科 松尾貴公
2ヶ月前
メイヨークリニック感染症科 松尾貴公先生による連載です。 今回は 「さらに差がつく挨拶の3つのポイント」 を紹介します。
前回は気持ちの良い挨拶について解説しました。 挨拶は単なる形式ではなく、 相手に心を開き、 良好な関係を築くための大切な一歩です。
新人医師として好印象を与え、 周囲と差をつけるためには、 基本の挨拶にプラスαを加える工夫が必要です。 今回は、 挨拶をより効果的にするための3つのポイントをご紹介します。
挨拶に一言添えることで、 コミュニケーションをさらに深めることができます。 エレベーターや廊下で上級医や同僚とすれ違った際、 ただ 「おはようございます!」 と挨拶するだけで終わるのではなく、 その後に短い一言を加えてみましょう。
たとえば、 以下のような場面が考えられます。
天気・世間話
💬 今日は気持ち良い天気ですね!
感謝
💬 昨日は遅くまでご指導いただきありがとうございました!
報告
💬 添削いただいたレポート、 無事に提出できました!
気遣い
💬 先日息子さんが怪我をされたとおっしゃっていましたが、 大丈夫ですか?
相手への興味
💬 いつもお元気そうですね! 自転車で通勤されているのですか?
これらの一言が、 相手に自分の思いやりや感謝の気持ちを伝えるきっかけとなります。
院内では、 多くの人とすれ違う機会があります。 「自分が知らない人に挨拶をするべきか?」 と迷うこともあるかもしれませんが、 その答えは間違いなく 「Yes」 です。
他職種や他部署の人であっても、 積極的に自分から挨拶をしましょう。 あなたは向こうの名前も知らないかもしれませんが、 向こうは一方的にあなたのことを知っているかもしれません。
今後、 その人にいつお世話になるかわかりません。 挨拶をされて嫌な気分になる人はいないと思うので、 積極的に自分から挨拶することを心がけてみましょう。
通路やロビーで特に目上の人に会った際には、 一度立ち止まってお辞儀を添えて挨拶をすることを心がけましょう。 このような丁寧な挨拶は、 相手に対する敬意を示すだけでなく、 あなたの礼儀正しさをアピールする良い機会です。
挨拶に少しの工夫を加えるだけで、 相手に与える印象は大きく変わります。 一言を添える積極性、 知らない人にも挨拶をする習慣、 そして一つ一つ丁寧に挨拶を行う姿勢を身につけることで、 皆さんのコミュニケーションスキルはさらに磨かれることと思います。 ぜひ明日から臨床現場で活用してみてください。
連載バックナンバー
第11回 : クレーム対応のコツ① 知っておきたい2つのギャップ
第12回 : クレーム対応のコツ② 円滑に進めるための4つのポイント
第13回 : クレーム対応のコツ③ 実践で活用できる4つのフレーズ
第20回 : アンガーマネジメント① : 必要な3つの理由
第21回 : アンガーマネジメント② : 怒りの発生メカニズム
第22回 : アンガーマネジメント③ : 6つの実践テクニック
第23回 : 身だしなみで大切な3つのポイント① : 白衣編
第24回 : 身だしなみで大切な3つのポイント : スーツ編
第25回 : 気持ちの良い 「挨拶」 のための3つのポイント
レジデントのためのビジネススキル・マナー
医師として成功の一歩を踏み出す仕事術55
本書では自分が失敗から学んできた社会人としての院内・院外で必要なマナーや、 医師としての心得、 自己成長を成し遂げていくために必要な仕事術を解説していきます。 特に若手医師の皆さんにこれらを少しでも早い段階で共有することにより、 医師としてのキャリアを成功させるためのお手伝いが少しでもできれば幸いです。
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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