海外ジャーナルクラブ
5ヶ月前

Yangらは、 複数の前治療歴を有する再発または転移性鼻咽頭癌の患者を対象に、 EGFRとHER3を標的とする新規二重特異性抗体薬物複合体 (ADC) izalontamab brengitecan (iza-bren) の有効性および安全性を、 化学療法を対照に、 中国の多施設における第Ⅲ相無作為化比較試験で検討した。 その結果、 奏効率 (ORR) の有意な改善が示された。 本研究はLancet誌において発表された。
全生存期間 (OS) のデータがまだ成熟しておらず、 iza-brenの長期的な利益を完全に評価するにはより長い追跡期間が必要です。
再発・転移性鼻咽頭癌は、 化学療法および抗PD-1/PD-L1抗体治療後に進行した場合、 治療選択肢が乏しく予後不良である。 EGFRおよびHER3を標的とする二重特異性抗体薬物複合体であるiza-brenは、 既治療患者に対する新たな治療選択肢として期待されている。
対象は、 組織学的または細胞学的に確認された再発または転移性鼻咽頭癌で、 2ライン以上の全身化学療法 (少なくとも1レジメンはプラチナ製剤および抗PD-1/PD-L1抗体による治療) を受けた後に進行した患者だった (中国)。 患者はiza-bren群 (iza-bren 2.5mg/kgをday1,8に3週毎に投与) と化学療法群に1 : 1の割合で無作為に割り付けられた。 主要評価項目はORRおよびOSだった。 副次評価項目は無増悪生存期間 (PFS)、 奏効期間 (DoR) などだった。
対象の386例が、 iza-bren群191例と化学療法群195例に無作為に割り付けられた。 追跡期間中央値はiza-bren群が7.66ヵ月、 化学療法群が7.10ヵ月だった。
ORRは、 iza-bren群が54.6% (95%CI 45.2-63.8%)であり、 化学療法群の27.0% (同 19.1-36.0%) と比べて、 有意に高かった (p<0.0001)。 OSのデータはimmatureだった。
Grade3以上の治療関連有害事象 (AE) の発現は、 iza-bren群で80%、 化学療法群で62%だった。 iza-bren群の主なGrade3以上の血液学的治療関連AEは、 貧血 (50%)、 白血球数減少 (43%)、 血小板数減少 (43%)、 好中球数減少 (38%) だった。 重篤な治療関連有害事象はそれぞれ43%/27%で発生し、 iza-bren群で4例 (2%) の治療関連死が認められた。
著者らは、 「本試験の結果は、 iza-brenが、 複数の前治療歴を有する再発または転移性の鼻咽頭癌患者集団に対する新たな標準治療となる可能性を示唆するものである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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