海外ジャーナルクラブ
3ヶ月前

GBD 2023 Chronic Kidney Disease Collaboratorsは、 世界204の国と地域を対象に慢性腎臓病 (CKD) の疾病負担を解析した。 その結果、 2023年の世界のCKD患者数は推定7億8,800万人に達し、 CKDは世界の死亡原因の第9位であった。 本解析には日本のデータも含まれており、 日本では成人の約15.6%、 約2,860万人がCKDを有すると推計されている。 腎機能障害は心血管死亡の11.5%に寄与しており、 CKDは日本においても無視できない公衆衛生課題である。
日本を含む各国のCKD患者数・死亡者数・死亡率が網羅的に報告されており、 CKD疫学の基盤データを提供する重要なエビデンスです。
慢性腎臓病 (CKD) は一般的な疾患であり、 死亡および罹患の主要原因の1つでもある。 本解析では、 GBD (Global Burden of Diseases, Injuries, and Risk Factors Study) 2023において世界のCKDに関する推定値を提示し、 CKDの特定と治療に関するエビデンスに基づく政策立案に資することを目的とした。
204の国と地域における、 1990~2023年における20歳以上の成人を対象とした。 データソースは、 既存文献、 死亡登録システム、 腎不全治療レジストリ、 家庭調査である。 死亡、 発症率、 有病率、 障害調整生命年 (DALYs) を含むCKDに関する推定値を、 Cause of Death Ensembleモデルおよびベイズメタ回帰解析ツールを用いて算出した。 また、 腎機能障害による心血管死亡割合とCKDリスク因子も推定した。
2023年の世界のCKD患者は推定7億8,800万人であり、 1990年の3億7,800万人から増加した。 年齢調整有病率は14.2%であり、 1990年から相対的に3.5%上昇した。 CKDステージ1~3が大多数を占めており、 合計有病率は13.9%であった。
有病率が最も高い地域は、 北アフリカと中東で18.0%であった。
なお、本解析は日本を含む204か国・地域を対象としている。日本における2023年のCKD患者数は約2,860万人と推計され、年齢調整有病率は15.6%であった。これは世界平均(14.2%)と同程度であり、日本においてもCKDが一般的な疾患であることを示している。
2023年において、 CKDは世界の死亡原因の第9位であり、 148万人が死亡した。 DALYsは第12位で、 年齢調整DALY率は10万人あたり769.2であった。
腎機能障害は心血管死亡の11.5%に寄与した。 CKD DALYsの主要なリスク因子は、 高空腹時血糖、 BMI、 収縮期血圧であった。
著者らは、 「CKDは世界的な健康課題であり、 有病率は上昇し、 死亡原因および心血管死亡リスクとして重要性が増している。 病因理解、 適切なスクリーニング、 実行プログラムが必要であり、 治療の進歩による患者アウトカム改善が求められている」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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