【Lancet】難治転移性大腸癌へのフルキンチニブでOS延長:第Ⅲ相FRESCO-2
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1年前

【Lancet】難治転移性大腸癌へのフルキンチニブでOS延長:第Ⅲ相FRESCO-2

【Lancet】難治転移性大腸癌へのフルキンチニブでOS延長:第Ⅲ相FRESCO-2
Dasariらは、 難治性かつ転移性の大腸癌患者を対象に、 VEGFR1、 2、 3を標的とする経口チロシンキナーゼ阻害薬フルキンチニブの有効性と安全性を国際多施設共同無作為化二重盲検第Ⅲ相試験で検討。 その結果、 フルキンチニブはプラセボに比し、 全生存期間 (OS) を有意に延長した。 本研究はLancet誌において発表された。

📘原著論文

Fruquintinib versus placebo in patients with refractory metastatic colorectal cancer (FRESCO-2): an international, multicentre, randomised, double-blind, phase 3 study. Lancet. 2023 Jun 15;S0140-6736(23)00772-9. PMID: 37331369

👨‍⚕️監修医師のコメント

少し差が出にくい2:1の割り付けも関係なく、 臨床的に有意な差を認めています。 生存期間に加えてQOLの解析結果が待たれます。

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【FRESCO-2】フルキンチニブ、 日本人大腸がんでも有効

第20回日本臨床腫瘍学会(JSMO 2023)レポート

背景

化学療法抵抗性の進行大腸癌患者に対する有効な全身療法の選択肢は乏しい。

デザイン

対象

転移性大腸癌で、 現在標準的に承認されている治療を受けており、 トリフルリジン・チピラシルまたはレゴラフェニブ、 あるいはその両方で進行または不耐容となった患者

介入

患者を以下の群に2:1の割合で無作為に割り付け

  • フルキンチニブ群:461例
フルキンチニブ 5mgカプセル
  • プラセボ群:230例
28日サイクルで1~21日目に1日1回経口投与

主要評価項目

OS

無作為化からあらゆる原因による死亡までの期間

結果

OS中央値

  • フルキンチニブ群:7.4カ月 (95%CI 6.7-8.2)
  • プラセボ群:4.8カ月 (95%CI 4.0-5.8)
HR 0.66 (95%CI 0.55-0.80、 P<0.0001)

グレード3以上の有害事象

  • フルキンチニブ群:63% (456例中286例)
  • プラセボ群:50% (230例中116例)

フルキンチニブ群で最も多かったグレード3以上の有害事象

  • 高血圧:14% (456例中62例)
  • 無力症:8% (456例中35例)
  • 手足症候群:6% (456例中29例)

治療関連死

各群で1件 (フルキンチニブ群では腸管穿孔、 プラセボ群では心停止) 

結果の解釈

難治性かつ転移性の大腸癌患者に対して、 フルキンチニブはプラセボと比較してOSの有意な延長をもたらした。 これらのデータは、 難治性転移性大腸癌患者の国際的な治療選択肢としてのフルキンチニブの使用を支持するものである。今後、QOLデータの継続的な解析により、 その臨床的な便益がさらに確立されることが望まれる。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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