海外ジャーナルクラブ
1年前
Dasariらは、 難治性かつ転移性の大腸癌患者を対象に、 VEGFR1、 2、 3を標的とする経口チロシンキナーゼ阻害薬フルキンチニブの有効性と安全性を国際多施設共同無作為化二重盲検第Ⅲ相試験で検討。 その結果、 フルキンチニブはプラセボに比し、 全生存期間 (OS) を有意に延長した。 本研究はLancet誌において発表された。
少し差が出にくい2:1の割り付けも関係なく、 臨床的に有意な差を認めています。 生存期間に加えてQOLの解析結果が待たれます。
【FRESCO-2】フルキンチニブ、 日本人大腸がんでも有効
化学療法抵抗性の進行大腸癌患者に対する有効な全身療法の選択肢は乏しい。
転移性大腸癌で、 現在標準的に承認されている治療を受けており、 トリフルリジン・チピラシルまたはレゴラフェニブ、 あるいはその両方で進行または不耐容となった患者
患者を以下の群に2:1の割合で無作為に割り付け
OS
各群で1件 (フルキンチニブ群では腸管穿孔、 プラセボ群では心停止)
難治性かつ転移性の大腸癌患者に対して、 フルキンチニブはプラセボと比較してOSの有意な延長をもたらした。 これらのデータは、 難治性転移性大腸癌患者の国際的な治療選択肢としてのフルキンチニブの使用を支持するものである。今後、QOLデータの継続的な解析により、 その臨床的な便益がさらに確立されることが望まれる。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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