HOKUTO編集部
2ヶ月前
大塚製薬は3月1日、 造血器腫瘍遺伝子パネル検査 「ヘムサイト®」 について、 国内で初めて造血器腫瘍または類縁疾患ゲノムプロファイリング検査として同日に保険適用を取得し、 検査センター向けに販売を開始した旨を発表した。
現在、 世界保健機関 (WHO) 等の造血器腫瘍の診断・治療指針はゲノム情報に基づいていおり、 国内においても、 日本血液学会の「造血器腫瘍ゲノム検査ガイドライン」で、 ①診断、 ②治療法選択、 ③予後予測––の点から、 ゲノム情報は初発も含めて有用性が示されているため、 最新のガイドラインに基づく診療にはゲノム情報が必須となっている。
一方で、 固形腫瘍の癌遺伝子パネル検査は保険適用されているが、 造血器腫瘍の遺伝子パネル検査は保険適用されておらず、 ゲノム情報に基づいた造血器腫瘍の診療は実現できていなかった。
そのため同社は、 今回の造血器腫瘍遺伝子パネル検査 「ヘムサイト」 の発売により、 「日本国内の造血器腫瘍における個別化医療の社会実装が進むことが期待される」としている。
なお本製品は、 造血器腫瘍における個別化医療の実現を目指し、 大塚製薬と国立がん研究センターが共同開発し、 国立がん研究センター、 九州大学、 京都大学、 国立病院機構名古屋医療センター、 東京大学医科学研究所附属先端医療研究センター、 慶應義塾大学医学部との共同研究コンソーシアムにて有用性が検証された。
初発時において、 急性骨髄性白血病などの白血病や悪性リンパ腫、 多発性骨髄腫が保険適用になった。
それにより、 急性骨髄性白血病における 「予後予測」、 悪性リンパ腫や多発性骨髄腫においては従来法では検索が行えないもしくは他の疾患との鑑別困難時の 「診断」 などが可能となった。
また、 急性骨髄性白血病、 フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病などの疾患は、 再発または難治時も保険適用になり、 原因不明の著しい血球減少も保険適用になった。
造血器腫瘍遺伝子パネル検査 「ヘムサイト」 は体外診断用医薬品 「ヘムサイト診断薬」 と医療機器プログラム 「ヘムサイト解析プログラム」 により構成されている。
保険適用情報は以下のとおり。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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