HOKUTO通信
11ヶ月前
開業経験のない医師のうち、 6割弱が開業に関心を持っている――。 医業承継M&Aの仲介会社が実施したアンケートで、 こんな傾向が明らかとなった。
エムステージマネジメントソリューションズ (東京) が2023年10月、 グループが運営する医師向け転職求人サイトに登録している医師にオンラインでアンケート。 男女439人の医師から回答を得た。
これまでに開業経験がないと答えた402人のうち、 11%が 「開業を具体的に検討している」、 45%が 「具体的な検討はしていないが、 関心はある」 と答えた。
具体的に開業を検討している医師の年代をみると、 30代が57%と最も多く、 40代 (21%)、 50代 (14%) と続いた。
開業に向けた課題 (複数回答) を尋ねると、 「開業資金」 (41%) が最も多く、 「適切な医療圏調査をするサービス」 (36%) や 「看護師などの採用サポートのサービス」 (34%) も多かった。
開業方法の一つにクリニックなどの 「医業承継」 があり、 大きく 「親族承継」 「第三者承継」 「医療法人の承継」 に分類される。 後継者が決まっていない医療機関が増加する中、 第三者承継が注目を集めている。
第三者承継のイメージについて自由記述で尋ねると、 以下のような意見が寄せられた。
開業を検討している医師に具体的な開業方法を複数回答で尋ねると、 「自分でエリアや物件を選んで開業」 が66%で最多だったものの、 「第三者 (医療法人含む) からの承継」 も52%と多かった。
同社代表取締役の田中宏典氏は 「医師の働き方改革の施行に伴い、 開業を検討する医師が増加する」 とした上で、 「後継者不足や経営悪化により地域医療の崩壊が懸念される中、 新規開業に比べて時間短縮や費用削減が期待できる第三者による医業承継は、 手段として重要性が増すだろう」 と分析している。
エムステージマネジメントソリューションズ : 医師の開業について
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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