海外ジャーナルクラブ
4日前

Zhaoらは、 プラチナ製剤ベースの治療後に病勢進行した小細胞肺癌 (SCLC) 患者を対象に、 B7-H3標的抗体薬物複合体 (ADC) tambotatug pelitecan (Tam-Peli) とノギテカン (topotecan) を比較する非盲検第Ⅲ相無作為化比較試験TAISHAN-302を実施した。 中間解析の結果、 Tam-Peli群ではノギテカン群と比較して主要評価項目である全生存期間 (OS) が有意に延長し、 死亡リスクが54%低減した。 試験結果はN Engl J Med誌に発表された。
本試験の主な限界は非盲検試験であり、 治療管理や有害事象の認識にperformance biasが生じた可能性がある点です。
【TAISHAN-302】再発SCLC、 B7-H3標的ADC 「Tam-Peli」で死亡リスク54%減
【ARTEMIS-008】再発SCLCにB7-H3標的ADC「Ris-Rez」、 OSを有意に延長
tambotatug pelitecan (Tam-Peli) は、 免疫チェックポイント分子B7-H3を標的とする新規ADCである。 早期の臨床試験では、 再発した進展型SCLC患者において有望な臨床的有効性が示されていた。
本試験は多施設共同、 非盲検、 第Ⅲ相無作為化比較試験である。 対象は、 1次治療としてのプラチナ製剤ベース治療後に病勢進行したSCLC患者で、 適格患者451例を以下の2群に1:1の割合で無作為に割り付けた。
主要評価項目はOS、 主要な副次評価項目は治験担当医師評価による無増悪生存期間 (PFS) および客観的奏効であった。 なお、 本報告は事前に規定された中間解析の結果である。
主要評価項目のOS中央値は、 Tam-Peli群が13.3ヵ月 (95%CI 12.1-NE)、 ノギテカン群が9.4ヵ月 (95%CI 7.7–10.5ヵ月) であり、 ノギテカン群と比べてTam-Peli群では死亡リスクが54%低減した (層別HR 0.46, 95%CI 0.35-0.62, p<0.001)。
PFS中央値は、 Tam-Peli群が7.4ヵ月 (95%CI 6.1-7.6)、 ノギテカン群が2.8ヵ月 (95%CI 1.8-3.0) であり、 Tam-Peli群ではノギテカン群と比較して病勢進行または死亡のリスクが71%低減した (層別HR 0.29、 95%CI 0.23-0.37、 p<0.001)。
確定客観的奏効率は、 ノギテカン群の9.7%に対してTam-Peli群では59.1%と高かった(p<0.001)。
Grade3以上の有害事象の発現率はノギテカン群の77.9%に対してTam-Peli群では55.4%と低かった。
著者らは、 「プラチナ製剤ベース治療後に再発したSCLC患者において、 Tam-Peliはノギテカンと比較してOSおよびPFSを延長し、 客観的奏効が得られた患者の割合も高く、 Grade3以上の有害事象の発現率は低かった」 と結論付けている。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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