【JAMA】2型糖尿病のCOPD増悪リスク低下と関連する血糖降下薬は?
著者

海外ジャーナルクラブ

12ヶ月前

【JAMA】2型糖尿病のCOPD増悪リスク低下と関連する血糖降下薬は?

【JAMA】2型糖尿病のCOPD増悪リスク低下と関連する血糖降下薬は?
Rayらは、 2型糖尿病を有する慢性閉塞性肺疾患 (COPD) 患者を対象に、 SGLT-2阻害薬、 GLP-1受容体作動薬、 DPP-4阻害薬による治療がCOPD増悪リスクに及ぼす影響を比較することを目的とし、 比較効果研究を実施した。 その結果、 SGLT-2阻害薬およびGLP-1受容体作動薬はDPP-4阻害薬と比較してCOPD増悪リスクが低いことが明らかとなった。 本研究はJAMA誌にて発表された。

📘原著論文

Glucose-Lowering Medications and Risk of Chronic Obstructive Pulmonary Disease Exacerbations in Patients With Type 2 Diabetes. JAMA Intern Med. 2025 Feb 10:e247811. Online ahead of print. PMID: 39928303.

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

SGLT-2阻害薬とGLP-1受容体作動薬のCOPD増悪リスクの差については現場のニーズがあり、 さらなる研究成果が期待されます。

🔢関連コンテンツ

GOLD分類

COPDの病期分類

背景

血糖降下薬が2型糖尿病患者のCOPD増悪リスクに及ぼす影響は不明

近年、 SGLT-2阻害薬、 GLP-1受容体作動薬、 DPP-4阻害薬がCOPD患者に対して有益な可能性が示唆されている。

一方、 これらの薬剤が2型糖尿病患者のCOPD増悪リスクに及ぼす影響についての臨床的エビデンスは不足している。

本研究では、 2型糖尿病とCOPDを併発する患者の中等度または重度COPD増悪リスクについて、 3つの薬剤群間で比較した。

研究デザイン

主要評価項目は、 中等度または重度のCOPD増悪の初回発生

2型糖尿病と活動性COPDを有し、 薬剤投与を開始した40歳以上の患者を対象とした。 今回の比較効果研究では、 3つの米国保険請求データベースを用いた1 : 1傾向スコアマッチングコホート研究のデータを使用し、 以下3試験で比較を行った。 データ解析は、 2024年1月から6月にかけて行われた。

  • SGLT-2阻害薬 vs DPP-4阻害薬
  • GLP-1受容体作動薬 vs DPP-4阻害薬
  • SGLT-2阻害薬 vs GLP-1受容体作動薬

主要評価項目は、 中等度または重度のCOPD増悪の初回発生 (外来受診または入院に伴う経口グルココルチコイドの処方箋記入) であった。

研究結果

SGLT-2阻害薬、 GLP-1受容体作動薬はCOPD増悪リスク低下と関連

フォローアップ期間中央値145日 (IQR 61-355日) の治療期間中、 中等度または重度のCOPD増悪リスクを以下に示す。

SGLT-2阻害薬 vs DPP-4阻害薬

  • COPD増悪発生率 : 9.26 vs 11.4/100人年
  • HR : 0.81 (95%CI 0.76-0.86)
  • 100人年あたりの発生率差 (IRD/100PYs) : -2.20 (95%CI -2.83 to -1.58)

GLP-1受容体作動薬 vs DPP-4阻害薬

  • COPD増悪発生率 : 9.89 vs 11.49/100人年
  • HR : 0.86 (95%CI 0.81-0.91)
  • IRD/100PYs : -1.60 (95%CI -2.18 to -1.02)

SGLT-2阻害薬 vs GLP-1受容体作動薬

  • COPD増悪発生率 : 9.47 vs 10.00/100人年
  • HR : 0.94 (95%CI 0.89-1.00)
  • IRD/100PYs : -0.55 (95%CI -1.09 to -0.01)

2型糖尿病と活動性のCOPDを併発する患者において、 SGLT-2阻害薬およびGLP-1受容体作動薬は、 DPP-4阻害薬と比較してCOPD増悪リスクの低下と関連していることが示唆された。

SGLT-2阻害薬とGLP-1受容体作動薬との間に有意な差は認められなかった。 なお、 感度分析およびサブグループ分析でも結果は一貫していた。

対象組数
- SGLT-2阻害薬 vs DPP-4阻害薬 : 27,991組
- GLP-1受容体作動薬 vs DPP-4阻害薬 : 32,107組
- SGLT-2阻害薬 vs GLP-1受容体作動薬 : 36,218組
患者の平均年齢 (SD、 女性割合は各群で約50%)
- SGLT-2阻害薬 vs DPP-4阻害薬 :
 70.8 (8.6) 歳 vs 70.7 (8.8) 歳
- GLP-1受容体作動薬 vs DPP-4阻害薬 :
 70.4 (8.5) 歳 vs 70.4 (8.2) 歳
- SGLT-2阻害薬 vs GLP-1受容体作動薬 :
 69.8 (8.7) 歳 vs 69.8 (8.7) 歳

結論

2型糖尿病・COPD併存患者の血糖降下薬選択に役立つ可能性

著者らは、 「本研究の結果は、 2型糖尿病とCOPDを併存する患者における血糖降下薬の処方選択に役立つ可能性がある」 としている。

ポストのGif画像
【JAMA】2型糖尿病のCOPD増悪リスク低下と関連する血糖降下薬は?の全コンテンツは、医師会員限定でアプリからご利用いただけます*。
*一部のコンテンツは非医師会員もご利用いただけます
臨床支援アプリHOKUTOをダウンロードしてご覧ください。
今すぐ無料ダウンロード!
こちらの記事の監修医師
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
QRコードから
アプリを
ダウンロード!
【JAMA】2型糖尿病のCOPD増悪リスク低下と関連する血糖降下薬は?