海外ジャーナルクラブ
8ヶ月前
Müller氏らは、 全身性エリテマトーデス (SLE)、 特発性炎症性筋疾患 (IIM)、 全身性強皮症 (SSc) の患者を対象に、 CD19標的キメラ抗原受容体発現T細胞 (CAR-T) 療法の有効性および安全性について、 症例集積研究で検討した。 その結果、 同治療法は3つの異なる自己免疫疾患において実行可能であり、 安全かつ有効であることが明らかになった。 本研究はNEJM誌において発表された。
血液疾患で取り入れらているCAR-T療法を自己免疫疾患に応用し、 2年間の期間で有効性と安全性が15例の対象患者で確認されています。 今後他の自己免疫疾患にも幅広く応用されていく可能性があります。
SLE、 IIM、 SScなどの自己免疫疾患の治療では免疫抑制薬の長期投与が行われることが多い。 患者の自己免疫の異常をリセットすることは、 薬剤中止後の寛解維持 (drug free寛解) を達成するための戦略である。
重症のSLE、 IIM、 SSc患者 : 計15例
フルダラビンおよびシクロホスファミドによる前処置後、 CAR-Tの単回注入を実施し、 最長2年間の追跡で有効性を評価した。
DORIS寛解基準、 ACR-EULAR主要臨床反応、 EUSTAR活動性指標などを用いた各疾患の評価
サイトカイン放出症候群や感染症を含む安全性
15ヵ月 (範囲 4~29ヵ月)
112日 (±47日)
サイトカイン放出症候群 (Grade1 : 10例、 Grade2 : 1例)、 免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群 (Grade1 : 1例)、 入院に至る肺炎が各1例に発現した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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