海外ジャーナルクラブ
1年前
Pattersonらは、 非ST上昇型の院外心停止後に自己心拍再開となった18歳以上の患者を対象に、 蘇生後の心停止センター(cardiac arrest centre)への緊急搬送が死亡を抑制するかどうかを前向き多施設並行群間無作為化比較試験ARRESTで検討した。 その結果、 心停止センターへの緊急搬送は死亡率の減少につながらなかった。 本研究はLancet誌において発表された。
英国と日本とで根本的に病院前の救急体制が異なります。 英国では院外心停止のうち、 下記の患者のみ病院に搬送されます。 Out-of-hospital cardiac arrest patients are only routinely conveyed to hospital if return of spontaneous circulation is achieved or where there is a clear reversible cause requiring hospital intervention.
非ST上昇型の院外心停止後に自己心拍再開となった18歳以上の患者
患者を以下の群に割り付け。
30日全死亡率
30日全死亡率
生存の未調整リスク比:1.00(95%CI 0.90-1.11、 p=0.96)
心停止センター群で2%(414例中8例)、 標準ケア群で1%(413例中3例)が重篤な有害事象を呈したが、 いずれも介入との関連は認められなかった。
非ST上昇型の院外心停止患者において、 心停止センターへの緊急搬送は、 標準ケアに比べて30日全死亡率を低下させる効果は認められなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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