海外ジャーナルクラブ
8ヶ月前
Wisseらは、 大腸癌検診で広く用いられている従来の免疫学的便潜血検査 (FIT) と、 ヘモグロビン、 カルプロテクチン、 セルピンファミリーFメンバー2を測定する新たな検査法であるマルチターゲットFIT (mtFIT) の臨床的有用性をプロスペクティブに検討した。 その結果、 mtFITがFITと比較して進行腺腫の検出率を高め、 大腸癌罹患率および関連死亡率をさらに減少させる可能性があることを示した。 本研究はLancet Oncol誌において発表された。
便潜血検査はスクリーニング検査のためtargetをhaemoglobinからhaemoglobin、 calprotectin、 serpin family F member 2の3つのバイオマーカーに増やすことは理にかなっていますし、 実際の結果も検出力が高まっています。
FITは大腸癌スクリーニングに広く用いられているが、 感度に課題がある。 mtFITはヘモグロビン、 カルプロテクチン、 セルピンファミリーFメンバー2を測定し、 advanced neoplasia、 特に進行腺腫に対する感度向上を示す可能性がある。
55~75歳のオランダの大腸癌検診プログラムへの参加者 : 1万3,187人 (男性50.3%)
参加者に同じ排便から採取したFIT検体とmtFIT検体の両方を提出してもらい2種類の検査の性能を解析した
すべてのadvanced neoplasiaのFITに対するmtFITの相対検出率
大腸癌、 進行腺腫、 進行鋸歯状ポリープの個々の相対検出率、 mtFITベースとFITベースの検診プログラムおける大腸癌罹患率、 死亡率、 コストに対する長期的効果
筆者らは、 「大腸癌検診プログラムにmtFITを用いることで、 大腸癌罹患率および関連死亡率をさらに減少させる可能性がある」 と展望している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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