海外ジャーナルクラブ
7ヶ月前

Liらは、 心血管ハイリスク高血圧患者を対象に、 収縮期血圧 (SBP) を120mmHg未満に抑える集中的治療が、 140mmHg未満を目標とする標準治療と比較して脳卒中に与える影響を評価した。 その結果、 集中的治療では、 脳梗塞の発生率には変化はないものの、 脳出血のリスクを半減させることを示した。 試験結果はJACC誌に発表された。
脳出血予防に関しては、 70歳以上のサブグループでは全く差がなく、 高齢者における適応は慎重に考慮する必要があります。
収縮期血圧 (SBP) の上昇は、 脳卒中に対する人口寄与割合の約半分を占めており、 SBP低下は脳卒中予防において最も重要な治療法である。 本研究では、 SBPを120mmHg未満に抑える集中的治療が、 140mmHg未満を目標とする標準治療と比較して脳卒中に与える影響を評価した。
ESPRIT試験では、 心血管ハイリスクの高血圧患者を集中的治療群と標準治療群に無作為に割り付け、 平均3.4年間追跡した。 事前に規定された二次的アウトカムの1つである脳卒中の発症率を評価するため、 Cox比例ハザード回帰モデルを用いた。 さらに、 脳卒中サブタイプにおける影響や、 ランドマーク解析も事後的に実施した。
合計1万1,255例 (そのうち3,022例は既往歴あり) を無作為化した。 追跡期間中の平均SBPは、 集中的治療群で119.1±11.1mmHg、 標準治療群で134.8±10.5mmHgであった。
脳卒中の発症率については、 集中的治療群vs標準治療群で、以下の通りであった。
ランドマーク解析では、 脳卒中のリスク差は1年後に顕在化し、 1年以上の期間ではHR 0.75 (95%CI 0.60–0.94、 p=0.011) であった。
著者らは、 「SBPを140mmHg未満に抑える標準治療と比較して、 120mmHg未満を目標とする集中的治療は脳出血のリスクを半減させ、 脳梗塞のリスクを増加させることはなかった。 脳卒中予防効果は1年後から現れた。 今後の研究により、 これらの知見の確認が求められる」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。