海外ジャーナルクラブ
2年前
Bretthauerらは、 大腸内視鏡検査による大腸癌および関連死亡のリスクに対する効果を検討する無作為化試験を実施 (NordICC試験)。 その結果、 10年後の大腸癌のリスクは、 大腸内視鏡検査の案内を受けた群の方が、 通常ケア群に比べ低いことが明らかとなった。 本研究は、 NEJM誌において発表された。
大腸内視鏡案内群においてわずかに42%が実際に大腸内視鏡検査を受けたようです。 その影響もあり、 10年後の大腸癌のリスクは有意差はあるもののそれほど大きくなく、 また死亡率に差を認めていません。
大腸内視鏡検査は大腸癌を発見するためのスクリーニング検査として広く用いられているが、 大腸癌および関連死亡のリスクに対する効果は不明である。
対象者を以下の通り1対2の割合で割り付けた。
主要評価は大腸癌および関連死亡のリスクで、 副次評価はあらゆる原因による死亡とした。
ポーランド、 ノルウェー、 スウェーデンの84,585名の参加者の追跡データが得られた。
intention-to-screen解析での10年後の大腸癌リスクは、 案内群のほうが通常ケア群に比して、 18%のリスク低減となった。
大腸癌1例を予防するために必要な検査案内実施名数は 455名 (95%CI 270-1,429名)であった。
この無作為化試験において、 10年後の大腸癌のリスクは、 大腸内視鏡検査の受診を勧めた群の方が、 スクリーニングなしの群に比べ低かった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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