HOKUTO通信
9日前

医療機関の赤字が社会問題化する中、 入院・外来患者数や病床稼働率などの診療実績は、 経営の持続可能性を測る指標として改めて注目されています。 今回は、 入院患者数の最新データをご紹介します。
参考とするのは 「病院情報局」。 厚生労働省の DPC (診断群分類包括評価) 調査データなどをもとに、 疾患別の入院患者数や平均在院日数などを集計し、 急性期病院の診療実績や特徴を比較できるデータベースです。
2026年4月に公表された最新統計 (2024年度版) では、 DPC調査に参加している6347病院が対象で、 全国7998病院の79.4%を占めています。 DPC調査に参加していない病院は含まれていません。
なお、 労災や正常分娩といった保険適用外の症例や、 入院中に急性期以外の病棟へ転棟したケースは集計に含まれません。 そのため、 外傷症例を多く扱う病院や産科病院、 ケアミックス型病院では、 実際の患者数より少なく表示される場合があります。
では、 「月平均の入退院患者数」 (2024年度) をランキング形式で見ていきましょう。 この数値は、 (調査期間中の退院患者数) ÷ (月数) で計算されています。
全国ランキングでは、 1位は藤田医科大学病院 (愛知)、 2位は順天堂大学医学部附属順天堂医院 (東京)、 3位は慶應義塾大学病院 (東京) でした【表1】。 上位8病院が月平均2000人を超えており、 大学病院や大規模急性期病院が上位に並びました。

次に、 都道府県ごとに上位3病院を見ていきます。 北海道では 手稲渓仁会病院 が最多の1482人。 東北地域は、 全国ランキング23位の 東北大学病院 (宮城・1802人) がトップで、 岩手医科大学附属病院 (岩手) の1650人が続きました。

栃木の獨協医科大学病院 (1940人)、 埼玉の獨協医科大学埼玉医療センター (1783人)、 東京の順天堂大学医学部附属順天堂医院 (2322人)、 神奈川の北里大学病院 (2046人) など、 全国上位30病院に入った大規模病院が占めています。 これらを除くと、 最多は千葉西総合病院 (千葉) の1633人でした。

愛知は 藤田医科大学病院 が全国1位の2398人で、 一宮西病院 (1932人)、 愛知医科大学病院 (1892人) も全国トップ30入り。 これらを除くと、 最多は 総合病院聖隷浜松病院 (静岡) の1553人でした。 北信越エリアでは 新潟大学医歯学総合病院 (1249人)、 信州大学医学部附属病院 (1223人) などが各県のトップでした。

近畿地方は、大阪府で全国9位の大阪市立総合医療センター(1948人)が最多。 京都大学医学部附属病院 (1724人)、 兵庫県立尼崎総合医療センター (1728人) など全国上位30病院に多数ランクイン。 これらを除くと、 最多は 日本赤十字社和歌山医療センター (和歌山) の1579人でした。 奈良は 奈良県立医科大学附属病院 が1454人でトップでした。

中国地方は全国4位の 倉敷中央病院 (岡山・2095人) の患者数が突出しています。 これに次ぐのが 広島市立広島市民病院 (広島) の1556人。 四国では 松山赤十字病院 (愛媛) が1357人で最多となりました。

福岡の 九州大学病院 (2035人) が九州全体でも最多。 これを除くと、 同じく福岡の 飯塚病院 (1571人) が最多でした。 熊本大学病院 (熊本・1520人)、 長崎大学病院 (長崎・1409人) など各県の大学病院が地域医療を牽引しています。 沖縄は 琉球大学病院 が975人で1位でした。

病院情報局 (hospia.jp) : 集計期間 2024年度 (全症例数・月平均退院患者数)

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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