海外ジャーナルクラブ
8日前

Kosińska-Kaczyńskaらは、 高度の子宮頸管開大と胎胞露見を伴う単胎妊婦を対象に、 腟用プロゲステロンの使用に加え、 緊急子宮頸管縫縮術の二重縫合と一重縫合を比較する多施設共同・非盲検・無作為化比較試験を実施した。その結果、 主要評価項目である34週未満の分娩は、 一重縫合群で23.7%、 二重縫合群で31.0%であり、 両群間で有意差は認められなかった。 また、 二重縫合による妊娠期間の延長や周産期予後の改善も示されなかった。試験結果はAm J Obstet Gynecol誌に発表された。
全例に腟プロゲステロン、 広域抗菌薬、 周術期インドメタシンによる標準化された補助療法を併用したため、 縫合法そのものの効果の差が小さく見えた可能性があります
高度の子宮頸管開大と胎胞露見を伴う女性に対しては、 超早産を減少させるため緊急子宮頸管縫縮術が実施されている。 子宮頸管縫縮術においては一重縫合と比べて二重縫合で高い機械的支持を得られる可能性が提唱されているが、 緊急時におけるこれらの手技を比較したエビデンスは限られている。
本試験はポーランドの三次周産期センター7施設で実施された前向き多施設共同・非盲検・無作為化比較試験である。 妊娠16週0日~25週6日で高度の子宮頸管開大が認められ、 胎胞を視認できる単胎妊婦80例を、 一重縫合による緊急頸管縫縮術を行う群と二重縫合による緊急頸管縫縮術を行う群に1:1で無作為に割り付けた。 全例に腟用プロゲステロンを使用し、 経験的抗菌薬投与 (セフトリアキソン、 クラリスロマイシン、 メトロニダゾール)、 周術期のインドメタシン投与、 適応がある場合には出生前副腎皮質ステロイド投与を含む標準化された管理プロトコルに基づく管理を行った*。 主要評価項目は34週未満の分娩とした。
主要評価項目である34週未満の分娩の発生率は全体で27.5%であり、 一重縫合群で23.7%、 二重縫合群で31.0% と両群間に有意差は認められなかった(p=0.53)。 この発生率は、 同様の条件を満たした女性を対象とした先行研究の結果と比べて相対的に低かった。
分娩時の在胎週数、 縫縮術から分娩までの期間、 37週未満・32週未満・28週未満の分娩の発生率についても、両群間に有意差はなかった。
新生児の生存率などの新生児アウトカムについても両群で同程度であり、 手技に関連する合併症はまれであった。
著者らは、 「高度の子宮頸管無力症と胎胞脱出を伴う女性において、 補助療法を併用した二重縫合による緊急子宮頸管縫縮術は、 一重縫合による緊急子宮頸管縫縮術と比べて妊娠期間の延長や周産期アウトカムを改善しなかった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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