HOKUTO編集部
21日前

HER2陰性の切除不能進行または再発胃癌/胃食道接合部癌 (G/GEJ癌) を有する日本、 韓国、 台湾のアジア人患者への1次治療として、 抗PD-1抗体ニボルマブ (NIVO) +抗CTLA-4抗体イピリムマブ (IPI) +化学療法の有効性および安全性を、 化学療法単独を対照に比較評価した国際多施設共同第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験ATTRACTION-6の主解析結果が報告された。 化学療法へのNIVO+低用量IPI上乗せによる全生存期間 (OS) の改善は認められず、 毒性が増加した。 韓国・Seoul National University College of MedicineのDo-Youn Oh氏が発表した。
抗PD-1抗体+化学療法はHER2陰性G/GEJ癌の標準的な1次治療として確立している一方で、 より強力な免疫療法戦略による生存ベネフィットは試験間で一貫していない。
抗PD-1抗体と抗CTLA-4抗体の相補的な作用機序に着目し、 実施されたCheckMate 649試験では、 NIVO (1mg/kgを3週毎に投与) +IPI (3mg/kgを3週毎に投与) が許容できない毒性により中止されたものの、 その後、 標準用量のNIVOに低用量IPI (1mg/kgを6週毎に投与) を追加することで、 複数の癌種で良好なベネフィット・リスクプロファイルを示した。
そこでATTRACTION-6試験では、 HER2陰性G/GEJ癌を有するアジア人集団への1次治療として、 化学療法へのNIVO+低用量IPI上乗せによる治療転帰を評価した。
日本、 韓国、 台湾で実施された第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験ATTRACTION-6において、 未治療のHER2陰性切除不能進行または再発G/GEJ癌を有するアジア人患者626例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
主要評価項目はOS、 主な副次評価項目は担当医師評価による無増悪生存期間 (PFS)、 その他の副次評価項目は客観的奏効率 (ORR)、 安全性などであった。
ベースラインにおいて、 年齢が65歳未満はNIVO+IPI+化学療法群が61.0%、 化学療法単独群が59.8%、国籍として日本がそれぞれ14.6%、 15.1%、 韓国が76.8%、 74.3%、 台湾が8.6%、 10.6%、 疾患状況として切除不能進行例が72.4%、 72.7%、 再発例が27.6%、 27.3%、 PD-L1 CPS≧5はいずれも44.4%、 実施された化学療法レジメンとしてSOXが42.5%、 46.3%、 CAPOXが57.5%、 53.7%であった。
追跡期間中央値31.3ヵ月におけるOS中央値は、 NIVO+IPI+化学療法群が15.7ヵ月 (95%CI 14.2–19.4ヵ月)、 化学療法単独群が15.8ヵ月 (同13.5–17.6ヵ月) であり、 両群間で有意差は認められなかった (HR 0.90 [95.8%CI 0.74–1.09]、 p=0.267*)。
いずれのサブグループにおいても、 NIVO+IPI+化学療法群でOSベネフィットは示されなかった。 PD-L1 CPS≧5のサブグループでは、 OS中央値がそれぞれ18.4ヵ月 (95%CI 14.7–22.2ヵ月)、 15.3ヵ月 (同11.9–19.0ヵ月) であり、 NIVO+IPI+化学療法群で数値的な改善傾向がみられた (HR 0.80 [95%CI 0.60–1.07])。
PFS中央値は、 NIVO+IPI+化学療法群が8.9ヵ月 (95%CI 8.1–9.7ヵ月)、 化学療法単独群が7.7ヵ月 (95%CI 6.9–8.6ヵ月) (HR 0.83 [95%CI 0.69–1.00])、 ORRはそれぞれ57.9% (95%CI 51.0–64.6%)、 38.5% (95%CI 31.9–45.4%) (OR 2.12 [95%CI 1.43–3.15]) であり、 いずれもNIVO+IPI+化学療法群で良好な傾向を示した。
Grade3以上の治療関連有害事象 (TRAE) はNIVO+IPI+化学療法群が64.8%、 化学療法単独群が42.9%、 投与中止に至ったTRAEはそれぞれ49.5%、 30.3%といずれもNIVO+IPI+化学療法群でより多く認められた。 治療関連死はそれぞれ0.3% (1例 : 胃腸炎)、 0%で報告された。 安全性プロファイルは既報と一致しており、 新たな安全性シグナルは検出されなかった。
Oh氏は 「HER2陰性切除不能進行または再発G/GEJ癌への1次治療として、 化学療法へのNIVO+低用量IPI上乗せでOSの改善は認められず、 毒性が増加した。 同レジメンについてはさらなる検討が必要である」 と報告した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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