海外ジャーナルクラブ
6ヶ月前
Casconeらは、 切除可能な非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、 ニボルマブ (Nivo) の周術期投与が臨床転帰に与える影響を第Ⅲ相二重盲検無作為化比較試験CheckMate 77Tで検討した。 その結果、 ニボルマブによる周術期治療が無イベント生存期間 (EFS) を有意に改善することが明らかとなった。 本研究はNEJM誌において発表された。
研究デザインが整っています。 本文のlimitationにも1つだけ黒人の割合が少ないことが簡潔に記載されています。
切除可能なNSCLC患者において、 術前にニボルマブと化学療法を併用する標準治療は転帰を有意に改善する。 ニボルマブを周術期治療に用いることで、 臨床転帰がさらに改善する可能性がある。
切除可能なⅡA期からⅢB期のNSCLCを有する成人患者
患者を以下の群に1 : 1の割合で無作為に割り付けた。
EFS
病理学的完全奏効 (pCR)、 病理学的著効 (MPR)、 全生存期間 (OS)、 安全性
18ヵ月のEFS
病勢進行または再発、 手術中止、 死亡のHR 0.58 (97.36%CI 0.42-0.81) 、 p<0.001
pCR
OR 6.64 (95%CI 3.40-12.97)
MPR
OR 4.01 (95%CI 2.48-6.49)
Grade3・4の治療関連有害事象
著者らは、 「切除可能なNSCLC患者において、 ニボルマブを用いた周術期治療は化学療法よりも有意に長いEFSをもたらした。 新たな安全性シグナルは認められなかった」 と報告した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。