海外ジャーナルクラブ
1ヶ月前

Jhaveriらは、 経口選択的エストロゲン受容体分解薬 (SERD) イムルネストラントの進行乳癌患者を対象とした第Ⅲ相試験EMBER-3において、 全生存期間 (OS) の中間解析を実施した。 その結果、 ESR1変異を有する患者では、 イムルネストラント単独群のOS中央値は34.5ヵ月と標準治療群の23.1ヵ月を上回り、 HR 0.60 (95%CI 0.43–0.86、 p=0.0043) であったが、 事前に規定された有意境界には達しなかった。試験結果はAnn Oncol誌に発表された。
本試験の限界として、 OS が中間解析段階にあること、 試験実施当時フルベストラント+アベマシクリブが標準治療ではなかったため直接比較が欠如していることなどが挙げられます。
経口選択的エストロゲン受容体分解薬 (SERD) イムルネストラントは、 内分泌療法既治療のER陽性HER2陰性進行乳癌患者を対象とした第Ⅲ相EMBER-3試験において、 ESR1変異を有する患者で標準治療に対し無増悪生存期間 (PFS) の有意な改善を示した。 また、 イムルネストラント+アベマシクリブ併用はESR1変異の有無にかかわらずイムルネストラント単独に対して有意なPFS改善を示した。
今回は、 同試験における事前に規定された全生存期間 (OS) の中間解析結果が報告された。
既治療ER陽性HER2陰性進行乳癌患者を、 イムルネストラント単独群、 標準治療群、 イムルネストラント+アベマシクリブ併用群に1:1:1で無作為に割り付けた。
主要評価項目は、 ESR1変異患者および全患者におけるイムルネストラントと標準治療のPFS比較、 全患者におけるイムルネストラント単独とイムルネストラント+アベマシクリブ併用のPFS比較であった。
OSは主要な副次評価項目であり、 対応するPFSが統計的に有意な場合に検定することとした。 3つのPFS評価項目のうち2つのみが達成されたためOS比較にはより限定的な有意水準を適用した。
探索的評価項目には、 化学療法開始までの期間 (TTC)、 化学療法非施行生存期間 (CFS)、 PFS2が含まれた。
874例 (イムルネストラント単独群331例、 標準治療群330例、 イムルネストラント+アベマシクリブ併用群213例) が無作為化され、 中央値28.5ヵ月の追跡期間において10.1%が治療を継続していた。
OSについては、 いずれの比較でも有意な延長は認められなかったものの、 PFSについては有益性が持続していた。
ESR1変異患者におけるOS (中央値)
HR 0.60 (95%CI 0.43-0.86、 p=0.0043)
有意境界には達しなかった
全患者におけるOS (中央値)
HR 0.82 (95%CI 0.59-1.16、 p=0.2622)
全患者におけるPFS (中央値)
HR 0.59 (95%CI 0.47-0.74、
名目上のp<0.0001)
また、 探索的評価項目ではイムルネストラントベースレジメンが有利であり、 安全性は従来の報告と一致していた。
著者らは、 「本結果は、イムルネストラントベースレジメンが、 内分泌療法既治療のER陽性HER2陰性進行乳癌患者に対する、 経口のみの治療選択肢として有益である可能性を裏付けるものである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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