HOKUTO編集部
1年前
軽度特発性間質性肺炎 (ILD)合併進展型小細胞肺癌 (ED-SCLC)を対象にデュルバルマブ+エトポシド+カルボプラチン併用療法の安全性を探索する多施設単群前向き試験 (通称DREAM試験)の結果から、 治療中に重症肺臓炎を発症しなかった症例が21例中20例 (95.2%) と良好な成績であったことが報告された。
SCLCにおいて、 ILDは独立したリスク因子であり、 SCLCの約20%に合併しているとされる。 またILDの合併は、 化学療法による肺臓炎のリスク因子であるが、 ILD合併のED-SCLCに対しては、 既報から、 エトポシド+カルボプラチン併用療法がみなし標準とされている。 和歌山県立医科大学内科学第三講座講師・藤本大智氏らは、 軽度特発性間質性肺炎合併症例に対して、 免疫チェックポイント阻害薬単剤療法が検討可能であることを報告したが、 同一集団に対する安全性の検討は十分ではない。
そこで藤本氏を研究代表医師、 同講座の柴木亮太氏を研究事務局として、 軽度特発性ILD合併ED-SCLCを対象に免疫チェックポイント阻害薬+プラチナ併用療法の安全性を探索する多施設単群前向き試験 (通称DREAM試験) が全国16施設において実施された。
今回、その結果が済生会熊本病院呼吸器センター / 呼吸器内科の坂田能彦氏により報告された。
全国16施設で登録された22例に対して併用療法を実施
21例
95.2% (20/21例)
グレード3以上の発現率
治療中止に至ったのは、 肺臓炎の2例のみだった (Grade1、 5で各1例)
8.6ヵ月
5.5ヵ月
10.7ヵ月
デュルバルマブ+エトポシド+カルボプラチン併用療法は、 軽度特発性間質性肺炎合併ED-SCLCに対して、 治療選択肢となり得る。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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