海外ジャーナルクラブ
11時間前

Putriらは、 小児期の代謝学的に健康な肥満 (MHO) の長期的転帰を、 スウェーデン小児肥満レジスターを用いた前向きコホート研究にて検証した。 その結果、 30歳までの各疾患の累積発生率は、 MHOでも2型糖尿病は9.1%、 高血圧は10.8%、 脂質異常症は5.3%と、 一般集団 (0.5%、 3.7%、 0.9%) よりも高率であった。 また、 BMIzスコアが0.25以上低下した場合、 MHOおよび代謝学的に不健康な肥満 (MUO) のいずれにおいても、 2型糖尿病、 高血圧、 脂質異常症のリスク低下が認められ、 初期代謝状態にかかわらず治療が推奨される結果となった。 試験結果はJAMA Pediatr誌に発表された。
死亡以外のアウトカムは臨床的に無症候性であることが多く、 診断・治療された症例のみに限定されているため、 過小評価の可能性があります。
小児の代謝学的に健康な肥満 (metabolically healthy obesity : MHO) は低リスクと考えられてきたが、 その長期的転帰は不明である。
そこで、 小児期のMHO、 代謝学的に不健康な肥満 (metabolically unhealthy obesity : MUO)、 および一般集団対照群において、 心代謝関連疾患および死亡リスクを比較し、 肥満治療への反応との関連を検討した。
本研究は、 1997~2020年にスウェーデン小児肥満治療レジスターに記録され治療開始時に7~17歳であった小児と、 性別・出生年・居住地域に基づき1対5にマッチさせた一般集団を対象とした前向きコホート研究であり、 全国レジスターと連結して解析した。
主要評価項目は、 30歳までの2型糖尿病、 高血圧、 脂質異常症、 および死亡とした。
合計7,275例の小児と、 3万5,636例の一般集団を対象とした。 ベースライン時のMHOは3,626例 (49.8%)、 MUOは3,649例 (50.2%) であった。
主要評価項目の30歳までの累積発生率は、 MHOでも高率であった。
主要評価項目 (MHO vs MUO vs 一般集団)
BMIzスコア0.25以上の低下は、 2型糖尿病、 高血圧、 脂質異常症のリスク低下と関連しており、 このリスク低下はMHOとMUOで同様であった。
BMIzスコア0.25以上低下による発生率比
著者らは、 「BMIzスコアが0.25以上低下した場合、 MHO/MUOのいずれにおいても同様に2型糖尿病、 高血圧、 脂質異常症のリスク低下を認めた。 MHO小児も一般集団と比べると、 若年成人期には心代謝疾患リスクがすでに著しく高いため、 初期の代謝状態にかかわらず肥満を有するすべての小児に肥満治療を推奨すべきである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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