海外ジャーナルクラブ
14日前

Marstonらは、 動脈硬化のない糖尿病患者を対照に、 PCSK9阻害薬エボロクマブによる主要心血管イベント (MACE) 一次予防効果を無作為化比較試験 (VESALIUS-CV) のサブグループ解析にて検証した。 その結果、 冠動脈疾患死、 心筋梗塞、 虚血性脳卒中の複合エンドポイントの5年推定発生率はエボロクマブ群で5.0%であり、 プラセボ群の7.1%に比べて有意に減少した。 虚血起因の動脈血行再建術も加えた複合エンドポイントでも、 5年推定発生率はエボロクマブ群で7.6%であり、 プラセボ群の10.5%に比べ同様に低下した。 試験結果はJAMA誌に発表された。
本研究は、 画像評価の未実施や対象集団の偏り、 人種多様性の不足およびサブグループ解析に基づく結果であるため、 一般化と因果解釈には慎重さが必要です。
【NEJM】PCSK9阻害薬エボロクマブ、 既往なし患者で主要心血管イベントを抑制
PCSK9阻害薬による強力なLDL-C低下療法は、 動脈硬化を有する患者の心血管イベント抑制に対して用いられてきた。
本研究では、 動脈硬化を有さない患者に対するエボロクマブの主要心血管イベント (MACE) 一次予防効果を検証した。
本研究は、 33ヵ国で実施された二重盲検・プラセボ対照・無作為化比較試験 (VESALIUS-CV) のサブグループ解析である。 心筋梗塞・脳卒中の既往がなくLDL-C 90mg/dL以上で、 動脈硬化を有さない患者を対象としたが、 全例が糖尿病を有していた。 追跡期間中央値は4.8年であった。
患者は、 スタチン治療にエボロクマブ (140mgを2週毎) またはプラセボを追加投与する群に1:1で割り付けられた。
主要評価項目には以下の2項目を設定し、 副次評価項目には全死亡を含めた。
主要評価項目
本サブグループ解析には、 3,655例 (エボロクマブ群 : 1,849例、 プラセボ群 : 1,806例) が含まれた。 48週時点のLDL-C中央値は、 エボロクマブ群で52mg/dL、 プラセボ群で111mg/dLであった (p<0.001)。
2つの主要評価項目について、 エボロクマブ群はプラセボ群に比べてイベント発生を有意に低下させた。
3-P MACE
HR 0.69 (95%CI 0.52-0.91、 p=0.009)
群間差2.1% (95%CI 0.4-3.8)
4-P MACE
HR 0.69 (95%CI 0.55-0.86、 p=0.001)
群間差2.9% (95%CI 0.9-4.9)
死亡
HR 0.76 (95%CI 0.61-0.95)
著者らは、 「動脈硬化を有さない高リスク糖尿病患者において、 エボロクマブは初回MACEのリスクを低下させた」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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