海外ジャーナルクラブ
7日前

Tagawaらは、 前立腺特異的膜抗原 (PSMA) 陽性の転移性アンドロゲン経路調節薬未治療/感受性 (APMN/S) 前立腺癌、 いわゆる転移性ホルモン感受性前立腺癌 (mHSPC) を対象に、 アンドロゲン遮断療法 (ADT) + アンドロゲン受容体経路阻害薬 (ARPI) への[¹¹⁷Lu]Lu-PSMA-617 (¹¹⁷Lu-PSMA-617) の上乗せ効果を、 第Ⅲ相無作為化比較試験PSMAdditionで検討。 その結果、 画像上の無増悪生存期間 (rPFS) は上乗せ群で有意に改善し、 主要評価項目を達成した。 試験結果はLancet誌において発表された。
今回の解析は追跡期間が短く、 rPFS中央値およびOSがimmatureであることが主要な限界です。 さらに、 クロスオーバーによるOSへの交絡、 PSMA陰性病変の情報不足、 PRO評価のバイアス、 晩期の腎・骨髄毒性を十分評価できていない点があり、 最終rPFS・OS解析および長期安全性データを待つ必要があります。
PSMA陽性mHSPC、 177Lu-PSMA-617併用でrPFSが改善 : PSMAddition
転移性APMN/S前立腺癌、 すなわちmHSPCに対する現行の標準治療は、 病勢進行までのADTとARPIの併用である。
PSMAddition試験は、 PSMA陽性の同集団において、 ADT+ARPIに¹¹⁷Lu-PSMA-617を併用した際の有効性と安全性を評価する目的で実施された。
対象は、 CT・MRI・骨シンチグラフィで診断された、 未治療または最小限の治療歴を有する転移性APMN/S前立腺癌の男性のうち、 ベースラインの[68Ga]Ga-PSMA-11 PETの中央判定でPSMA陽性転移巣を1つ以上有する症例とした。
患者は以下の2群に1:1で無作為に割り付けられた。
主要評価項目は、 Prostate Cancer Clinical Trials Working Group 3 (PCWG3) 修正版RECIST 1.1に基づく、 中央判定によるrPFSだった。 副次評価項目には安全性と忍容性が含まれた。 対照群では中央判定で画像上の進行が確認された場合、 ¹¹⁷Lu-PSMA-617へのクロスオーバーが許容された。
1,144例が無作為化された (各群572例)。 2回目の中間解析時点 (無作為化からデータカットオフまでの期間中央値は23.6ヵ月 [IQR 20.3-29.2ヵ月]、 rPFSの追跡期間中央値は19.6ヵ月 [同 14.0-24.1ヵ月])だった。 画像上の病勢進行または死亡は、 ¹¹⁷Lu-PSMA-617群の24%、 対照群の30%に認められた。
¹⁷⁷Lu-PSMA-617群では、 対照群と比較してrPFSが有意に延長し、 画像上の病勢進行または死亡のリスクが28%低減した (HR 0.72 [95%CI 0.58–0.90]、 p=0.0021)。 rPFS中央値は両群とも未到達で、 主要評価項目を達成した。
Grade 3以上の有害事象は、 ¹¹⁷Lu-PSMA-617群51%、 対照群43%に発現した。 重篤な有害事象はそれぞれ32%、 29%で、 うち¹¹⁷Lu-PSMA-617群の17例 (3%) が¹¹⁷Lu-PSMA-617に関連すると判定された。
最も高頻度の有害事象は口腔乾燥で、 ¹¹⁷Lu-PSMA-617群46%、 対照群4%に認められたが、 全例がGrade 1または2で重篤例はなかった。 このほか血球減少や消化器症状が、 ¹¹⁷Lu-PSMA-617群でより高頻度であった。
著者らは、 「¹¹⁷Lu-PSMA-617+ADT+ARPIは、 PSMA陽性の転移性APMN/S前立腺癌における新たな治療選択肢となる可能性がある」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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