【Lancet】三重作動薬retatrutide単剤、 2型DMで体重15%減
著者

海外ジャーナルクラブ

6日前

【Lancet】三重作動薬retatrutide単剤、 2型DMで体重15%減

【Lancet】三重作動薬retatrutide単剤、 2型DMで体重15%減
Bajajらは、 食事・運動療法のみで血糖管理が不十分な2型糖尿病成人患者を対象に、 開発中のGIP・GLP-1・グルカゴン受容体三重作動薬retatrutide単剤をプラセボと比較する無作為化比較試験 (TRANSCEND-T2D-1) を実施し、 有効性と安全性を検討した。 その結果、 40週でHbA1c変化量は有意な低下を認め、 体重も減少した。 安全性は、 retatrutideでは消化器症状が最も高頻度にみられたが、 多くは軽度から中等度であった。 試験結果はLancet誌に発表された。

📘原著論文

Efficacy and safety of retatrutide, a GIP, GLP-1, and glucagon receptor agonist, in people with type 2 diabetes and inadequate glycaemic control with diet and exercise (TRANSCEND-T2D-1): a double-blind, randomised, phase 3 trial. Lancet. Online ahead of print. PMID: 42250575

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

参加者の大部分が糖尿病治療薬未使用 (medication-naive) であったため、 経口血糖降下薬やインスリン治療を受けている一般的な2型糖尿病患者への結果の一般化には制限があります。

🔢関連コンテンツ

CPI (Cペプチドインデックス)

インスリン分泌能の評価法

HOMA-IR

インスリン抵抗性の評価法

グリコアルブミンからHbA1cへの換算

グリコアルブミンからHbA1cへの換算

背景

三重受容体作動薬retatrutideの2型糖尿病単剤効果を検証

GIP・GLP-1・グルカゴンの三重ホルモン受容体作動薬であるretatrutideは、 2型糖尿病・肥満および関連合併症を対象に開発中である。

本研究では、 食事・運動療法のみでは血糖管理が不十分な2型糖尿病患者を対象に、 retatrutide単剤の有効性と安全性を評価した。

研究デザイン

血糖管理不良の2型糖尿病を無作為化

TRANSCEND-T2D-1試験は、 米国・メキシコ・インドで実施された40週間の第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験である。 対象は食事・運動療法のみでは血糖管理が不十分な18歳以上の成人で、 HbA1c 7.0~9.5%かつBMI 23kg/m²以上の者とした。

対象患者537例を以下4群に1:1:1:1で無作為化し、 週1回皮下注射を行った。

  • retatrutide 4mg群 (134例)
  • retatrutide 9mg群 (133例)
  • retatrutide 12mg群 (136例)
  • プラセボ群 (134例)

主要評価項目はベースラインから40週時点までのHbA1c変化、 主な副次評価項目は40週時点の体重変化率とした。

結果

HbA1c対プラセボ群間差は最大-1.12㌽で有意に低下

治療レジメンエスティマンドにおいて、 HbA1c変化はretatrutideの3群でいずれもプラセボに対し有意な差を示した (いずれもp<0.0001)。

HbA1c平均変化

  • 4mg : -1.69%
  • 9mg : -1.86%
  • 12mg : -1.94%
  • プラセボ : -0.81%

HbA1c平均変化の対プラセボ群間差

  • 4mg : -0.88㌽ (95%CI -1.18~-0.59㌽)
  • 9mg : -1.04㌽ (95%CI -1.32~-0.76㌽)
  • 12mg : -1.12㌽ (95%CI -1.39~-0.85㌽)

体重減少率は最大-15.3%

体重の平均変化率はretatrutideの3群でいずれもプラセボを上回った。

体重の平均変化率

  • 4mg : -11.5%
  • 9mg : -13.9%
  • 12mg : -15.3%
  • プラセボ : -2.6%

有害事象は主に消化器症状

Retatrutideで最も頻度の高い有害事象は、 軽度から中等度の消化器症状で、 時間とともに軽快した。 重症低血糖は報告されなかった。

試験中にretatrutide 4mg群の2例で死亡が発生したが、 治験薬とは無関係であった。

結論

単剤で2型糖尿病への選択肢となる可能性

著者らは、 「retatrutideは食事・運動療法のみでは血糖管理が不十分な2型糖尿病の成人において、 単剤で血糖管理と体重減少の有意な改善を示し、 有害事象プロファイルはGLP-1作動薬活性を有する分子と一致しており、 2型糖尿病に対する有効な治療としての可能性が支持された」と報告している。

ポストのGif画像
【Lancet】三重作動薬retatrutide単剤、 2型DMで体重15%減の全コンテンツは、医師会員限定でアプリからご利用いただけます*。
*一部のコンテンツは非医師会員もご利用いただけます
臨床支援アプリHOKUTOをダウンロードしてご覧ください。
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
QRコードから
アプリを
ダウンロード!
【Lancet】三重作動薬retatrutide単剤、 2型DMで体重15%減