【NEJM】転移性去勢抵抗性前立腺癌、rucaparibでPFSが改善
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2年前

【NEJM】転移性去勢抵抗性前立腺癌、rucaparibでPFSが改善

【NEJM】転移性去勢抵抗性前立腺癌、rucaparibでPFSが改善
Fizaziらは、 転移性去勢抵抗性前立腺癌患者を対象に、 PARP阻害剤rucaparibの有効性を無作為化比較第Ⅲ相試験で検討。 その結果、 画像ベースの無増悪生存期間 (PFS) は、 rucaparibの方が対照薬よりも有意に長かった。 本研究は、 NEJM誌において発表された。

📘原著論文

Rucaparib or Physician's Choice in Metastatic Prostate Cancer. N Engl J Med. 2023 Feb 23;388(8):719-732. PMID: 36795891

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

有意差の出にくい2:1割り付けで主要評価項目でp<0.001、 こういう結果を”効く”と言えるのだと思います。

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背景

第Ⅱ相試験において、 PARP阻害薬であるrucaparibが、 BRCA変異のある転移性去勢抵抗性前立腺癌患者において、 高い活性を示した。

研究デザイン

対象

RCA1、 BRCA2、 ATMのいずれかの改変を有する転移性去勢抵抗性前立腺癌で、 第2世代のアンドロゲン受容体経路阻害薬 (ARPI) による治療後に病勢進行が認められた患者

介入

患者を以下の群に2:1で無作為に割り付けた。

  • rucaparib群:270名
rucaparib経口投与 (600mg 1日2回)
  • 対照群:135名
ドセタキセルまたは第2世代ARPI (酢酸アビラテロンまたはエンザルタミド)

主要評価項目

画像ベースのPFS中央値。

研究結果

BRCA陽性の割合

  • rucaparib群:270名中201名
  • 対照群:135名中101名

62カ月時点の画像ベースのPFS

BRCAサブグループ (P<0.001)

  • rucaparib群:11.2カ月
  • 対照群:6.4カ月
HR 0.50、 95%CI 0.36-0.69

intention-to-treatグループ (P<0.001)

  • rucaparib群:10.2カ月
  • 対照群:6.4カ月
HR 0.61、 95%CI、 0.47-0.80

ATMサブグループにおける探索的解析

ATMサブグループにおける探索的解析では、 画像ベースのPFS中央値は、 rucaparib群で8.1カ月、 対照群で6.8カ月であった。

HR 0.95、 95%CI 0.59-1.52

有害事象

rucaparibで最も頻度の高い有害事象は、 疲労と嘔気であった。

結論

BRCA変異を伴う転移性去勢抵抗性前立腺癌患者において、 画像ベースのPFSは、 rucaparibの方が対照薬より有意に長かった。

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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