4剤併用制吐療法の実臨床での使用は16%:制吐薬適正使用GL 第3版アンケート結果
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HOKUTO編集部

2ヶ月前

4剤併用制吐療法の実臨床での使用は16%:制吐薬適正使用GL 第3版アンケート結果

4剤併用制吐療法の実臨床での使用は16%:制吐薬適正使用GL 第3版アンケート結果
日本癌治療学会は9月10日、 『制吐薬適正使用ガイドライン2023年10月改訂 第3版』(以下、 第3版) の刊行前後に実施したWebアンケート調査の初回調査結果報告書を同学会のホームページ上において発表した。 調査はガイドライン作成学会である日本癌治療学会のほか、 パブリックコメント時に協力を仰いだ各学会の会員を対象に実施され、 7学会*より1,276件の回答が寄せられた。 調査の結果、 第3版において新たに推奨された4剤併用療法の普及が現時点では十分ではないこと、 患者報告アウトカム (PRO) や非薬物療法に関しては関心が高まっていることなどが示された。 
*日本癌治療学会、 日本臨床腫瘍学会、 日本サイコオンコロジー学会、 日本がんサポーティブケア学会、 日本放射線腫瘍学会、 日本医療薬学会、 日本がん看護学会

4剤併用制吐療法の使用は約16%

第3版では高度催吐性リスク抗癌薬に対する標準制吐療法として 「オランザピンを含む4剤併用療法」 が推奨された。 しかし、 アンケートにおいて4剤併用療法を使用していると回答したのは乳腺領域以外で15.7%、 乳腺領域で16.8%となっており、 「4剤併用療法の普及していない原因の解明と一層の周知の必要性が改めて浮き彫りとなった」 との報告がなされた。

なお、 NK₁受容体拮抗薬を含む3剤併用療法の使用は乳腺領域以外で72.3%、 乳腺領域では53.0%となっており、 いずれの診療科においても第2版までのガイドラインの遵守率は高い状況にあることが明らかとなった。

患者報告アウトカムの普及は進む

PROの利用状況については、 44.7%が全例または一部の活用を行っていると回答しており、 各診療科において普及しつつあることが示された。 使用媒体は紙媒体が68.1%と最も多く、 電子媒体の活用は25.7%にとどまった。

非薬物療法についても、 約40%が 「積極的に実施」 または 「実施したことがある」 と回答しており、 エビデンスレベルは低いものの、 この方面についての関心が高いことが明らかとなった。

▼アンケート調査の詳細はコチラ

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ガイドライン改訂ポイント解説シリーズ

4剤併用制吐療法の実臨床での使用は16%:制吐薬適正使用GL 第3版アンケート結果
2023年10月に発刊された『制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版』の重要な改訂ポイントについて解説したシリーズです。 ぜひご活用ください (解説医師 : 国立がん研究センター中央病院頭頸部・食道内科/消化器内科 山本駿先生)。

第1回

総論編

第2回

高催吐レジメン編

第3回

中催吐レジメン編

第4回

軽度・最小度催吐性レジメン編

第5回

新規開発薬ホスネツピタント

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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