海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

Hanらは、 2年以上のウイルス抑制達成者を対象に、 長期的なウイルス抑制およびCD4陽性Tリンパ球 (CD4) 数の回復が癌リスクに与える影響を検証した。 その結果、 最新CD4数が高値に回復しているほど癌リスクは低下し、 750 cells/µL以上に回復している者での癌リスク比は0.26であった。 なお、 リスク低下は治療前の最低CD4数とは関連がなかった。 試験結果はClin Infect Dis誌に発表された。
D:A:Dコホートでは CD8値が多く欠測しており、 CD4/CD8を用いて免疫回復不良と癌リスクの関連を評価することが困難であった点はlimitationとなります。
長期的なウイルス抑制とCD4陽性Tリンパ球 (CD4) 数の回復が、 非AIDS関連癌 (NADC) に与える影響は不明である。 そこで、 ウイルス抑制を達成したHIV感染者において、 免疫回復不良と新規癌リスクとの関連を検討した。
欧州およびオーストラリアのD:A:DおよびRESPOND研究参加者で、 抗レトロウイルス療法 (ART) により2年以上のウイルス抑制を達成した者を対象とした。 追跡は、 ベースライン (ウイルス抑制から2年後) から、 初回癌イベント、 ウイルス学的失敗、 最終追跡または打ち切り日のいずれか早い時点までとし、 癌発生率 (全体、 AIDS関連癌、 NADC、 感染関連癌、 非感染関連癌) と追跡期間中の最新CD4数との関連を評価した。
4万8,343例を中央値6.2年にわたり追跡し、 新規癌は1,933件発生した (発生率6.43/1,000人年、 95%CI 6.15-6.73)。
全癌リスクは最新CD4数が高いほど低下し、 治療前最低CD4数とは関連がなかった。
最新CD4数別の全癌のリスク比
著者らは、 「ARTで2年以上ウイルス抑制を維持していても、 免疫回復不良者では癌発生率が有意に高かった。 これは、 HIVの早期診断とART開始、 ならびに免疫回復不良者への適切な癌スクリーニングの重要性を示す」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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